180415 新井先生、AI、読解力
国立情報学研究所の新井紀子先生の話を福島県の学習合宿のセミナーで拝聴したことがある。また、様々なところで、子どもの読解力が落ちているという話しも耳にする。
ただ、どうすれば読解力があがるのかは具体論はあまりでていないようだ。そこで今日は、読解力、算数(数学)はイメージ力と密接な関係があるということを言いたい。
まず書かれてあることを理解するには、自身で経験していることが絶対的な強みとなる。日常的に体験していることが多ければ多いほど、文に書かれてある情景が映像として脳裏によみがえる。どういう意味を持つかそこで判断していける。「払暁」と聞いて、どんな情景か、経験しているものと、いないものではよみがえる情報の強度は全く違うだろう。
もし仮に子ども読解力が落ちているのだとすれば、体験に乏しい→イメージとして想起できない→イメージできないことからは考えることができない とつながるのではないかということだ。
算数について言うと、子どもには今、「どんぐり倶楽部」さんの数学の文章題をやらせている。この塾の特徴は、必ず子どもに「絵を描かせて」考えさせるということだ。「絵」が考えをまとめるためのキーポイントになっている。代表の方がおっしゃるのには「思考力」ならぬ「視考力」が重要だということだ。数学の先生に聞くと、なるほど理にかなっていると言う。関数から、微積から図形を意識することがとても重要だということなのだ。読解力と算数を解く力は一緒という考えは子どもを見ていると納得できるものが確かにある。
抽象思考するのには、まずは、具体的な絵や図の操作を頭の中あるいは、描きだして実際の紙の上でする必要があるのではないかということだ。
いずれにせよ、1度脳裏に「イメージ」を想起する点は同じだ。人はイメージした具体的なものを使ってしか抽象思考ができないのではないだろうか。
2)言葉と体験を結びつけてあげること。「こどもの日」なら、鎧兜をかざる、鯉のぼりをあげる、柏餅を食べる。中国の故事の話しをしてあげる。
これは英語の読解力にも言える。最近は多読が流行っている。多読は絵本から始めることが多いが、これは理由がある。dog, cat, bear, dolphin。和訳しなくてもイメージ化できるのが絵本の強みだ。これは形容詞にも、動詞にも言える。語いのイメージ化ができると和訳を飛ばして理解できるようになる。
英語の読解力に必要なのは、語い力と構文力と言われている。語い力においては、コアになるイメージがあるかどうかで大幅に読解力が異なるだろう。
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