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2014年6月26日 (木)

例文を覚える

If I had one billion yen, I would help people in need around the world.

もし私に十億円あれば、私は世界中の(生活に)困っている人々を助けるのだが。
ある方に教えてもらった例文の覚え方がすばらしい。
単に「和文と英文の対応する語句を○で囲んでいく」だけというもの。
でもやってみるとこれがけっこう覚えられる。
上の例文を使って、語句を○でかこんでいってみよう。
もし○ if  ○
私に○ I  ○
あれば ○ had ○
十億円が one billion yen ○
私は ○   I ○
助けるのだが  ○  would help ○
人々を ○  people
中にいる ○  in   ○
困った状況 ○ need ○
   (困っている人 で○  people in need  で○)
世界 ○  the world ○
中の ○ around
 (世界中の で○  around the world で ○)
 (世界中の困っている人 で○ people in need / around the worldで ○)
ポイントは…
1)SとVから○を囲むこと
2)細かく分解し○で囲む。例:people / in / need それぞれ○で囲む
3)大きな語句のカタマリにも大きく○をつける。
  (困っている人々)で○ ( people in need )で○で囲む
  (世界中の困っている人々)で○ 
  (people in need around the world)全体を○で囲む
ここまでやったら、○で囲まれている和文だけを見ながら、英文の再生にチャレンジしてみましょう。英文一文がさっと再生されるというより、「チャンクごとに再生する」といった感じになりますが、見事に覚えていると思います。苦痛がなく、すらすら覚えられるのに僕は感動しました。さらに、時間が経っても、結構覚えているのにもびっくり。
思うに、
SVから○をつけると、文の出だしが思いだしやすくなります。また、いったん細かく分解して○をつけたものを、今度は再構成するように大きなかたまりにして○をつけるという作業が修飾関係の理解を促し、英語の語順で英文を覚えやすくしている原因かと思います。もちろん、意訳されている場合にはきついのですが、それでも役に立つ覚え方というのは間違いないと思います。
ぜひ手元の、CNN English Express, English Journal, 教科書の例文でやってみてください。スクリプトがあると勉強がはかどります。

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2014年6月17日 (火)

文法テキストを出版されている会社の方へ

英語教育系出版会社の方へ

いくつかお願いがあります。
1)文法テキストの例文は高校生にとって身近にしてください。
2)例文は2文で。すると文脈ができます。
  たとえば….
  I gave her a ring. これ、本当に高校生に身近な例文ですかね?
  指輪を彼女に渡す高校生ってどれぐらいいますかね。
  しかもいきなり、「指輪を渡した」。どんな状況ですかね。
  I gave him some chocolate on Valentine's Day.  He looked very happy.
       ぐらいならまあまあ身近か。
  近年、例文がどんどん短く、簡単になっていっている気がしますが、
  それはやめましょう。おもしろく、少しでも感情をこめられる
  例文にしましょう。(ただし10語前後で)
3)なんでもかんでも、Supplementとか、Further Studyに追いやるのは
  やめましょう。きちんとレッスンとして立ててください。
 
4)文法問題集に準拠したパターンプラクティス集を出してください。
  私は彼にバレンタインデーにチョコをあげた。
  彼女は彼にバレンタインデーにチョコをあげた。
  彼女は彼に誕生日にセーターをあげた。
  母は私に誕生日にスマホを買ってくれた。
    すこしずつ情報をかえながら書かせるもの。
    英作文させる場合に有用な表現も学べること。
 

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2014年6月16日 (月)

大事なこと

英語教師は、学びのチャンネルをいろいろ持っています。ある人は教師塾などで、ある人は、達人セミナーで学び、ある人は、ELECで学び、ある人は、関東や関西の授業研究会で学び、ある人は予備校の教員セミナー、ある人は本やジャパンライムのDVDで学んでいる。人により様々です。ある特定のやり方に偏るのではなく、各自自分なりに消化しようとしている。自分の理想にとって必要不可欠のものを取り入れ、自分なりに消化して授業として昇華させる。もっとも大事なことと思います。

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2014年6月 8日 (日)

スリーヒントクイズ

英語の先生応援マガジン夏号では、スリーヒントクイズについて書かせていただきました。あの中嶋洋一先生も実践され、英語達人セミナーなどでもけっこう紹介されている方法です。

これをやるまでは英語で説明することについて途方にくれていたところがありました。でもやってみたら生徒のみならず、自分が英語で説明する際にもものすごく役にたったと思います。ですからまだやっていない方がいたら紹介したいというのが執筆した理由です。

自分の生徒はどういうヒントをどう出したらわかってくれるだろう。どういう例文だとわかってくれるだろう。この単語は知らないだろうから注をつけなくてはな。こういうことを考えながら作るのですから、それはそのまま授業でも使えます。レッスン冒頭で1レッスン分すべての単語を勉強してしまうため、その後で、1レッスン全体の通し読み活動ができます。また、パートごとの精読に入る際には生徒はある程度語いは分かっている状態ですから、英語での授業もすごくやりやすいというオマケまでつきました。

これを口頭でやれば楽しいリスニングクイズになります。(詳しくは拙ブログの「リスニングゲーム アタック25」をご覧下さい。

あわせてMerrier approachも知っているとさらに楽しくなります。

追記 英語の先生応援マガジンですが、記事に一箇所ミスがあります。If someone is lazy, (he) doesn't....の heが入ってません。校正原稿では確かに入っていたのですが、残念。

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語いと意図的学習

子どもに Oxford Reading Treeで時々読み聞かせしている。5歳なので、単語レベルで、絵(概念)と音をマッチさせている感じだろうか。

ただし、中高生にもなると、難易レベルをしっかり考慮したものを選ばないと、効果は薄くなると思う。趣味で(好きで)読む生徒もいるが、そうでない場合難しいところだ。Paul Nation先生によると、ERが効果を発揮し出すのは50万語ぐらい読んでからとのこと。語い的、文法的にほぼ問題なく理解できる文である必要がある。 残念なことに続けられずやめてしまう人は少なくないと思う。Nation先生も語いについては偶発的学習だけでなく、意図的学習を否定していない。リストを使っての学習や、Intensive Readingも必要ということだ。量を確保できて、自分にあったものをそのときどきで適切に選択できる人はERから大きな恩恵を受けられる。

高校生ぐらいで、英語を得意にするのには、1)英語を句、節ごとに前から読むシステムを教えてしまう。 2)音読やCDのリスニングを通して、英語と概念を直接結びつけてしまう。和訳しなくて済む英語の量を確保する。3)基本語彙を含めた単語の意図的学習を組み込む という手順も有効と思う。 

ある程度、読み方、語い・文法の貯金を作り、内容をイメージ化した音読などを通してある程度のスピードで読めるようにしてから「Extensive Readingなどで興味のある分野のものを読み、読解量を増やせばいい」と思う。Extensive Readingを「継続して行うための方法の1つ」と言えるかもしれない。

で、最初に何を読ませるかだが、教科書や、英検などの素材文、やさしめの速読用素材文、やさしめの英文解釈集の素材が現実的なのではないかと思う。異論もあるだろうが、これを押す理由は「続けやすい」からだ。「興味があるものを読ませる」のは賛成だが、内容的にも、英語のレベル的にもちょうどいいレベルものを生徒自身が適宜選択し、継続的に読み続けるのは案外難しいかもしれない。授業などで教員などの指導が入りやすく、理解するための状況がそろっており、入手しやすく、かつ経済的な負担も少ないものがあるとしたら、そこから手をつけたほうがいい。いったん手をつけた素材文は意味と音声がとろとろにとけあった状態にするまで音読を重ねるほうがいい。訳さなくても読めるものが多くあると、Extensive Readingも加速する。ちょうど子どもが言葉と概念を絵本などで融合させていくような作業を大人がIntensive Readingと、なんどもなんども行う音読でやってしまうというイメージだ。

教科書にでてくる単語については、レッスンに先立って全て教えてしまう。とは言っても推測活動を通じてだが。推測プリントを作り、生徒が理解可能な「定義,ヒント、例文」を通じ、文脈から意味を推測させていく。ねらいは3つ。1つは可能な限り、理解可能な英語を読む量を増やし、その中でターゲットとする単語と出会う機会を増やす。推測活動→レッスンまるまる通し読み→精読→音読リプロダクション活動と何度も繰り返し出会わせる。二つめは文脈から推測して読む力をつけさせること。また、3つめは意味を印象に残すこと。推測活動をさせると、「これであってるのかなあ」というもやもやした気持(情報的飢餓感)を作り出すことができる。生徒にこれをやらせると自分の推測を確かめたくてうずうずして辞書を使い始める。私見では辞書で確認することを通し、気づきが起こりやすくなり、単語の印象が残りやすくなるようだ。ベネッセのスタディーサポートの結果も「未知語をいきなり辞書でひくより、文脈にあう意味を考え て選ぶ生徒ほど成績がよい」と同じことをのべていた。

Involvement Load Hypothesis という語い習得理論がある。(Laufer and Hulstijn, 2001)

単語を覚えるかどうかは ( Need / Search / Evaluation ) に影響されるとする理論。 ・Need ... 先生が覚えろといった単語より自分が知りたい単語は覚える ・Search... 知りたいと思ったら、辞書をひいたり先生に聞いたりして調べる ・Evaluation...辞書などで調べた意味が文脈にあうかどうかチェックする。この理論が仮に正しいとして、一応、語い推測プリントはこれに全て合致している。

一方、学校から渡された単語帳についてこの理論をあてはめると

( No Need / No Search / No Evaluation )だから「単に」単語帳を渡すだけなら最悪の結果になる。

単語帳をポンと渡してもなかなか定着しないのは多くの教員が経験していることだ。それで自分は語い推測プリントなどで、単語帳ででてきた既習語を積極的にヒント文や例文で使うようにしている。出会いの回数を増やすためだ。「あ、これ覚えた単語だ。覚えてよかった。」ということでNeedも確保できる。(週末課題などもそう) 単語帳はやらせっぱなしにせず、授業時一緒に音読し、音声情報を与え、必要あらば、語源や、連想語 (reduceなら、garbageとかweightとか)を教える。また読んでいた英文に単語帳で学んだ多義語があれば、代表的意味を言わせ、文脈に合う意味を考えさせる。授業時数分を使い、繰り返し音読させる。(これをやったときと、時間がとれずやれなかったときの語いテストの結果の違いは歴然としていた。)Oral Interactionなどで可能な場合は積極的に教科書とからめて使う。Essayなどで使うよう促す。単語への関与を強めさせる。(ちなみにNationは意図的学習をするならリスト型で単語を学ぶことを勧めているそうだ)

もちろん興味あるものを読ませるのは極めて大切だ。今はネットが発達している。経済的に負担にならず無料で読める良いものもたくさんあるからそういうものは紹介したい。(残念なことだが、福島では震災以降、経済的負担という点も特に考えなくてはならない)

今自分がわかっているのはExtensive Readingも、Intensive Readingも、単語帳による意図的な語い学習もあっていいということだ。それぞれ適宜利用すればいい。目標へのルートはひとつとは限らない。「継続しやすくて(あるいは大変であっても)」「効果がある」ルートが何か、学びあい、情報交換したい。知らないことも多いし、自分よりすごい先生もたくさんいる。だから様々な勉強会に出たいと思う。(とりとめがなくなってしまった。反省)

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