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2013年8月30日 (金)

0483 - 130830 スピーチコンテストを終えて

今年も中学生のスピーチコンテストに参加して参りました。で、いいたいことが3つあります。

 まず毎年言ってますが、特に女子の生徒の発声について。日本人の女の子特有の、のどから出す音で、日本語のように高低を繰り返す発声はあまりよろしくありません。子音などをきれいに発音したり、ストレスを表現するためにはお腹からの発声がぜひ必要です。発音以前に発声なんですね。どんなに発音がよくても、ここでものすごく損をしている場合があります。この点、男子は腹筋がある分、腹式呼吸の発声になりやすいですね。
 2点目。どの生徒もジェスチャーはしていましたが、facial expressionまでは気が回っていない生徒も多くいました。表情をつけず、I'm very sad. とか、I'm very happy. と言っても聴衆の心は動きませんよね。facial expressionという細部まで気が回っている場合、ほぼ、その他の要素も吟味されている場合が多く感じました。facial expressionがダメでその他はいいというのはないんです。
 表現というのは、その言葉、シチュエーションふさわしい、声の大きさ、スピード、間、ジェスチャー、顔の表情、つまり体全体で表現できていたかが重要です。(ただしおおげさなジェスチャーはかえってマイナスポイントにつながります)主人公以外の人のセリフや、いわゆるト書きのような部分の表現も大事。全身で登場人物の描き分けがクリアにできている人は強い。あまり差がついてない場合はきびしい。表現すべき事を完全に自分のものにして、あますことなく表現している人がレシテーションでは強いのです。(繰り返しますが、おおげさにやればいいというものでは断じてありません)確かにEnglishの配点は高いのですが、Delivery が聴衆に与えるインパクトを過小評価すべきではありません。まさに Express Yourselfできていたかなんです。
 3点目。創作の部のスピーチについて。あくまで一般論でありますが、予定調和的なスピーチは聞いていて印象に残りません。どんなに英語がよくてもです。流れが予測できてしまうからです。「理想的ではない自分がいる→あるつらいできごとをきっかけに周囲からやさしくしてもらった、はげまされた、→自分が意識していないことに気づいた」このパターンは中学生のスピーチでは非常に多いパターンです。きれいで整理されたパターンゆえに聴衆に言いたいことが伝わりやすいメリットがありますが、一方で話しの流れが推測できてインパクトを減らしてしまう面もあります。特に結論部分が「ごく常識的なこと」を述べていた場合、さらにスピーチの印象が弱まります。「話しの流れ、型」の部分は良い面もそうでない面もありますから使い方次第です。ただ、最後の主張を印象的にするためにはひとひねりする必要があるということだけは確かなことです。
 また、これも一般論で恐縮なのですが、個人的体験について述べる部分が8割、9割だと観客が自分を投影しづらくなる場合があります。聴衆が「あなたの経験であり、自分の体験ではない」とどこかで感じてしまうというわけです。どこかで一般化して、聴衆にも自分の問題だと思わせないといけません。みんなに「ああそれって問題だよね。ああ、それってあるある。へえ、そんなデータがあったのか説得力あるよな。なるほど具体的にこう考えて、こう行動すればうまくいくんだな。それって大切だよね。」こういう、聴衆の気持を揺り動かす要素がぜひ入っていてほしいと思います。
 現在は、幼稚園から英語をやっている生徒もいますし、英語がうまい生徒はかなりいます。でもそのうまさを「表現」「内容」という観点から生かし切れていない生徒も少なからずいます。上位大会では英語がうまくて当たり前。むしろ、「表現」「内容」が大きくものを言います。この部分を大切にしてほしいなあと思いました。
 からめの事を書きましたが、これも大会の参加者の質が上がってきていればこそ。入賞しなかった人も、すばらしかったです。自分を誇りに思っていいです。自信をもってもっと英語を使えるようがんばってほしいなあと思います。中学校の先生方、ALTの先生方、暑い中ご指導おつかれさまでした。この地区のレベルは間違いなく上がってきていると思います。心から敬意を表します。大会事務局の方もお疲れ様でした。気持ちよくジャッジさせていただきました。
 

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