« 2012年12月 | トップページ | 2013年4月 »

2013年3月21日 (木)

0476- 130321 平成30年度より全国公立大、私立大受験資格にTOEFL? 参院選の自民党公約へ。

TOEFLを全ての国公立大、私立大学入試の受験資格にする案が自民党より出されました。これはこの夏の参院選の自民党の公約に入れる方向で動いているそうですから、かなりの確率でそうなる可能性が出てきました。案によりますと、たとえば、東大の文一なら「TOEFL**点で受験できる」というようになるそうです。また、各大学ごとに基準点の設定もできるということです。


ただ、TOEFLは難しすぎるのではないかという懸念もあります。中堅以下の大学では無謀かなあと思います。せめてTOEFLの他にTOEICや英検と選べるようにした方が良いのではと思います。

仮にTOEIC,英検もOKとなったとしても問題はあります。まずTOEICはビジネスパーソン向けのテスト。高校生に受けさせるのが妥当かという問題。すると英検ということになりますが、全受験生の2次試験(スピーキング)を実施できるほどの会場、スタッフ、試験官を用意できるかということもあります。また、TOEFL、TOEIC, 英検とも有料のテストであり、年何回もチャレンジできるのはよいとしても受験料もけっこう高額です。裕福な家庭はよいとしてそうでない家庭の負担をどう考えるかです。

次にセンター試験をどうするかという問題もありますし、最大の問題は教科書をどうするかということです。指導要領の改定がないと教科書は変えることはできません。自民党の案では平成30年からのTOEFLでの受験資格実施を予定しています。とても指導要領の改訂など間に合わないでしょう。教科書は今までのまま、テストはTOEFLでは受験資格を持てない生徒が続出する恐れもあります。

試験をかえるという点まではいいんです。でも手段が正しいかきちんと検証が必要です。自民党や文部科学省がこの問題をどうするのか注目したいと思います。
(安倍首相のFacebookに意見を寄せるのもいいかもしれません。)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月15日 (金)

0475- 130315 読解における音読の意味

同僚のT先生と話す。T先生は2年生に特別課外を実施している。英文解釈の技術100を使って授業とは別に生徒に教えているのだ。とても熱心な先生だ。

やはり解釈は2年から3年はじめまでがメインかなと思う。よほどやっていなかった場合を除いて3年では解釈の分量は少なくすることになる。あとは段落の要旨をとる読み方に移行していかねばならないからだ。
東京の医療系大学に入った生徒が言ってくれたのが、段落の要旨をとる授業はものすごく役に立ったこと、試験では自信を持って答えられたとのことだった。うれしい言葉です。東北のある大学に入ったある生徒は紹介したビジュアル英文解釈を理解したあと、音読をひたすら続けた。これが効いたと言っていた。
程度の差こそあれ、解釈→音読で語い、構文を血肉化→すいっと内容が理解できる、読める文を増やしておいて(和訳ではない)→段落要旨をとる練習をメインに。

どうもこの流れでいいみたいだ。段落要旨をとるには、前もって語いと構文把握について障害を取り除かなければいけない。一文を読むのに四苦八苦では要旨どころではなくなる。解釈はできるけど、読むスピードが遅い人は、和訳をしているのではないか。和訳すれば遅くなる。しかも日本語の返り読みを全文行うのでは最悪だ。そうではなく、理解が終わった英文は、くり返し音読することで、すらっと前から意味がとれるようにしてしまうのだ。(和訳ではないですよ。あくまで意味です。)解釈がトンネルをほるきつい作業とすると、音読は道路をならして高速に通れるようにする作業だ。英語と訳を近づけていって、しまいには融合させてしまう作業だ。だから速く読めるようになる。よって高校2年生まで大量に音読しなければならない。これで表現が定着し、理解が自動化される。自動的に音声化でき、構文がすらっととれて、意味がぱっとわかる文を大量にストックすると、それに使っていた知的パワーをより高次の処理に使えるようになる。例えば「英文の内容を保持しながら、大事なところとそうでないところをより分けて読む」ができるようになる。どことどの部分が同格、言い換えで、どこが対比で、原因と結果になるのか見抜けるようになる。これが高3でやらねばならぬことだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

0474- 130315 コーチングのこころ

ベネッセ 石川尚子先生の言葉

子どもが「心ここにあらず」のクラスの先生は、どこか威圧的な雰囲気なのです。「はい。ここしっかり聞いとけ!」「お前たち、授業参観なのに、はっきり言って、だらしないぞ!」などの言葉が飛んできます。ポケットに手を突っ込んで教科書を読む先生、教壇にひじをついて話をする先生など、見た目にも威圧感があります。「先生が教えてやっているんだから、静かに聞け。こちらの言うことを聞け」という在り方が言動ににじんでいるのです。

一方で、子どもたちのやる気を引き出しているように見えるクラスの先生の在り方は、こうです。
「一緒に考えてみよう! 君たちならきっとできるよ」
「ここができるようになると、先生もとても嬉しいよ」
自分の可能性や成長を期待し、一緒に喜んでくれるスタンスの人に、子どもはやはり心を開いていくのだと、わずかな時間ですが、実感したしだいです。




和文英作の授業を思い出しました。どうしてもこれは一方的になりがち。でも生徒はリスニングの授業は楽しみにしてくれていたようでした。違いは何か。作文は静かに授業を受けさせることが主体になりがち。そのつもりはなくてもいつの間にか、「おれの話しを聞け」になってたんだな。生徒は受け身になり、「自分ができるようになる」という感覚が乏しいのに対して、リスニングの練習は自分が主体。自分が主人公になれます。練習の結果できるようになれます。これが楽しい。そうか、英作の授業でもどんどん声を出させる。音読筆写でパターンをすり込む。ペアで和文和訳させてみる。単語をかえて自分で文を作らせる。教師主体でなく、みなが主人公になれるような授業をすればいいんだ。説明だけでなく授業前よりできるようになったという実感。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月13日 (水)

0473- 130313 大学のありかたがかわる

 英語で講義や、短期留学促進の流れは東大、東北大、京大と止まりません。ただし、ICUなどのように、専門授業を本格的に英語で始める前に、英語でプレゼンや英語で議論したり、批判的思考力を高めるための論文の書き方を学ぶ等、大学4年のうち、1年ぐらいは時間が必要かも。ゆっくりとした精読、和訳、和文英作しかできない人は間違いなく置いて行かれるようになっていきます。

 大学教育の目的は、知識を覚え込むこと、単に理解することではなく、「新しい価値を創造できる人間になること」。「自分やグループの知的活動の結果としての情報の発信」そのための知識なのです。知識は本で自分で仕入れ、授業ではディスカッションやディベートあるいはプレゼンという流れが日本でもおきつつあるようです。

京大:教養科目の講義 半分を英語で…5年かけ教員増

毎日新聞 2013年03月12日 12時05分(最終更新 03月12日 16時01分)

 京都大は13年度から5年間で、欧米などの外国人教員を約100人増員し、主に1、2年生が学ぶ教養科目の講義の半分を英語で行う方針を決めた。文部科学省によると、国立大では全国初の試み。同大学が取り組む教養教育改革の柱と位置づけ、国際的に活躍できる人材育成を目指す。学内の教員からは「物事の本質を理解させるためにも日本語での授業を減らすべきではない」と反対の声も出ており、議論を呼びそうだ。

 京大によると、現在1、2年生が履修できる教養科目(人文・社会・自然科学)は約1100科目あり、うち約5%の60科目は外国人教員11人が英語で講義している。13年度から国の補助金を活用して英語を母語とする外国人教員を海外の大学などから招き、段階的に英語による講義を増やす。

 京大は93年、「教養部」を廃止し、新たに教養科目を担う総合人間学部を創設した。しかし、学生の学力低下に加え、教養教育が軽んじられる傾向もあり、教養教育の改革に着手。松本紘学長は昨年、改革の目標を「専門分野だけでなく、幅広い教養を身につけ、英語で語ることができる研究者を育成する」とし、教養科目の充実と英語教育の強化を打ち出した。今春、新組織「国際高等教育院」を設置し、教養科目のカリキュラム作成や講義の英語化を進める。

 こうした構想に対し、総合人間学部の広野由美子教授(英文学)は「大学入学直後に日本語ですら難しい教養の講義を英語で理解できるのか。逆に英語コンプレックスを抱きかねず、真の国際人育成につながらない」と疑問を投げかける。

 学生の反応はさまざまだ。工学部3年の中尾和也さん(22)は「今の教養科目の英語の授業は高校の焼き直しのような内容。それなら一般科目の一部を英語でやる方がためになるような気がする」と前向きに受け止める。農学部1年の長尾光洋さん(19)は「構想としては良いと思うが、教える側の準備が間に合うのか。本当にできるのか、少し心配になる」と話した。【五十嵐和大】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

0472- 130312 30万アクセス

 更新をサボっているうちにいつの間にか30万アクセスになっておりました。つたないブログをお読みいただいてありがとうございます。

 3月1日に卒業生を出しました。実は他の学年の生徒がセンター試験や2次試験の後、うまくいかなくて青ざめて泣いている姿を今まで何年もずっと見てきました。
 この学年ではそういう生徒の姿を絶対見たくありませんでした。なんとか力をつけてもらう。笑顔で学校を出てもらう。それが全ての原動力でした。
 きびしく、課題も分量が多かったかもしれません。授業に関する話し、進学についていろいろ話しはしましたが、原則無駄話なし。理解されなかったかもしれませんね。でも後悔はありません。ああすればよかったこうすればよかったという点は多々ありますが、今の自分の限界レベルまで授業で出せた点ではよかったと思います。
 笑顔で合格報告してくれる生徒を見ること、それだけで大満足です。
 今は少し疲れておりますが、研修会に参加しつつ力を蓄えて、残念ながら今回笑顔で結果報告できなかった生徒のためにも、さらに授業レベルの限界を高めようと思います。
 どこまでこのブログを続けるか分かりませんが、あと少しおつきあいください。
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月12日 (火)

0471- 130312 百式英単語とユメタンのいいとこどりができないか

 単語帳でお勧めするのは、

 1)百式英単語
 2)ユメタン

 です。

 この2つは同じコンセプト(違っている部分がありますが)に基づいてできています。それは1週間同じ50語、あるいは100語をくりかえしくりかえし覚えて、思い出すという点。

 違っている点もあります。百式英単語にはフレーズがなく単語と読み方と意味だけ。ユメタンは、単語+フレーズが用意されています。

 覚え方もはっきりとした違いがあります。百式英単語は、「huge 巨大な huge巨大な」と単語と訳語を交互に2回音読するだけ。筆者は「覚えようとするな音読するだけでよい」といましめています。じゃ効果はないかというと、記憶にはしっかり残っています。つまり単語記憶の苦痛をなるべく取り除いた上で効果が出るのが百式英単語です。そのかわり、単語の使い方はこれだけではわかりません。(もっとも筆者はフレーズがあることにより、かえってやるべきことのフォーカスがずれ、記憶効率が落ちると考えているようです。)よって英作文に使うのは無理です。また、リスニング力アップにもあまり貢献しないかもしれません。ただ,間違いなく苦痛なく単語の「意味」だけは覚えられます。模試の点数が伸び悩んでいた生徒に試してもらった結果、読解の点数はめちゃくちゃ伸びました。(同時にビジュアル英文解釈1の音読もやらせました)運動部の彼ら曰わく、「ものすごくやりやすかった。苦痛がなかった」とのことでした。やることはひたすら英語日本語のセット音読を毎日20分程度くり返し、それを1週間繰り返すだけ。超シンプル。学習方法について迷うスキを学習者に与えません。

 次にユメタンです。ユメタンの最大のメリットは単語の覚え方を百式同様明らかにした点。それと「意味」+「作文・スピーキング」+「リスニング」まで同時にトレーニングできる点。単語帳、英作文問題集、リスニング問題集とばらばらにやってことを一元化しながらトレーニングできるのは効率性を考えた場合すばらしいことなのです。その代わり、脳にかかる負荷は百式が1とすれば、フレーズ英訳まで手を出せば、ユメタンは5か6になるでしょう。

 自分が選ぶならどちらを選ぶかですが、目的と時期によります。時間がたっぷりある高校1年生から使うならユメタンになるでしょう。一方、時間的に追い込まれている高校3年生が急激に読解力のみあげたいと願うなら百式のほうが向いています。単語は使い方がわからないと気になってしょうがないという人はユメタンが向いています。一方意味だけわかればいいとわりきれる人は百式英単語向きです。

 双方のいいところ取りをするやり方もあります。学校でユメタンを使うことになっている場合、とりあえず単語の意味だけ百式英単語のやり方で覚えてしまいます。フレーズには手をつけません。そこに書いてありますから読みたくなるでしょうが、目を向けてはいけません。記憶効率が悪くなります。スペリングの練習さえフレーズ学習の時まで後回しでOKです。(その代わり教科書は暗唱、暗写までやり書く部分を補うほうがいいと思います。)最初に単語の意味をある程度くりかえして覚えてからフレーズ学習移行するわけです。音と意味を優先して覚えてしまうんですね。(単語の覚え方と理論については百式英単語参照)

 CDは、聞くだけで音をマスターできますので、非常に効果が高いのですが、その唯一の弱点は、「訳語がひとつしか収録されていない点」です。皆さん知っての通り、ほとんどの単語は2つ以上の和訳を与えられています。僕は自分のトレーニングにユメタンを使っているぐらい気に入っているのですが、ぜひCDには単語については「共通の、一般の → common」「反射、反映、反省する→ reflect」などと、取り上げる語義は1つではなく、2つ〜3つまでは入れていただければうれしいです。同じように、50語載っている単語リストの方も、2〜3つくらいまでなら語義は載せていただければありがたいです。
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月 8日 (金)

0470 -130305 13年度の東北大の英語要約問題をみて

2013年 東北大英語要旨問題について

2013年度入試の東北大の問題ですが、特徴的なのが、ダムの問題。去年から登場した要約問題。(ただし英語)こう聞くとパニックを起こす受験生が多いけれど、これって結局、センター入試のディスカッション問題と同じ。選択肢がないだけで、自分が要旨をまとめるだけ。だから、僕なら、センターの問題で対策しちゃうと思います。必要があれば、選択肢をカットしてやらせればいいんです


次に内容ですが、ダムは水をいったんためこんで、流す量をしぼり
こんで、いきおいよく出せば、水力発電に使えます。(もちろん洪水予防にもなる)人口増に対応できるだけの雇用を生み出している都会の工場にとって、ものを生産するには電力が絶対必要。ところが下流に流れる水の量は少なくなる。ダムを造らなければ、水は豊かに流れ、河イルカや魚の回遊パターンに影響を与えることはない。これって結局、人間社会が発展するのをとるか、環境や生物を守るかという話しですよね。各自の話しをまず、「結局これって、ダム造りに(賛成、反対)なんだな。理由は○○だなと簡単にまとめます。」これを英語にすれば終わりです。東北大は簡潔に要約しろと言っています。去年のような「要旨らしい要旨がない要約問題」に比べれば問題としてはそうとうマシですし、英文のレベルはそれほど高くありません


対策はセンター入試の問題でできると言いましたが、何も対策を3年になるまで待つ必要はありませんよ。授業や課外でもいつでもできます。読む文章ごと、各段落を読んだら、さっと内容を頭でまとめ直せばいいだけです。段落のわきに簡単なメモを書いてもいいんです。英文解釈的に精読する力と、このように内容を大づかみする力は両方必要なんです。教師ならパラグラフの構成について1年生から少しずつ練習させたほうがいいですね。河合塾のある模試でも1年から今回の東北大のようなタイプの問題をだしていくかもしれないと言っていました。間違いなく東北大の模試にも大きなインパクトを与えるということでした。

さて、ダムの話しに戻りましょう。最後に自分の意見を英語で書けるようにしましょう。河合塾仙台校の方の話しでは東北大ではどんどんいろいろなことをしかけてくるだろうと言ってました。問題のパターンが固定することはないかもしれません。また、発信力強化に本格的に取り組んで来ているとも言っておりました。
ダムの話しで言えば人間の生活水準の向上が優先か、環境が優先かで意見を書いてみましょう。

このような要約問題の先には、結局あなたらどうするのかという問いが潜んでいます。賛成派、反対派の意見はすでに英文に出ています。自分で書けなければ最初にその意見を暗唱してしまい、自分の意見として書く練習ができます。それでいいんです。


これからの時代は自分の意見をまとめて発信することが大事。そのために読解して情報を入手する。そうなってく可能性もあります。読解だけで終わる英語授業に終焉の時が近づいています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月 5日 (火)

0469- 130305 東大の問題は技能中心へ移行か

  東大の読解問題がものすごく易しくなってますね。第一問の要約からして楽勝でしょう。リーディングではもはや差はあまりつかないかも。難しい構文がなんたらという世の中でなくなっているのかなあと思います。解釈本は高2まで2冊で十分で、あとは語いを覚えたり、教科書を音読しながら暗唱したり、リスニング(ディクテーション)の練習をしたり、段落の要旨をとったり、ライティングなどに時間をとればよいかなと思います。単なる和訳というより、技能練習の重要度がますますあがってきていますね。英作文も基本的なもの。練習さえしていれば短時間で切り抜けられます。単なる理解の枠組みを超えて、発信力のアップを求めている良問であるのがわかりますね。学習と違い学問は新たな価値を生み出し、それを他者に伝えることから始まります。インプットが目的でなく、アウトプットが目的。どんどん海外に優秀な生徒を送り出し、語学力を高めようとしている東大。その試みはすばらしいと思います。大学が変わろうとすれば今後も入試は変わっていくでしょう。


これが高校の授業に与える影響ですが、小さくはないでしょう。特に東大を目指す生徒が多い高校では各レッスンの最後に必ず自分の考えを書いたりスピーキングの時間をとってあげたいところです。また、東大ではありませんが、東北大では英語で要旨を書くことを求めてきていますのでまずは日本語で要旨をおさえる練習、それをまとめて英語で発信する練習が高校1年より必要になるでしょう。まずは簡単なレベルから。英文法の指導は、4拓の問題や穴埋めの問題でフィニッシュさせるのではなく、どんどん文レベルのものを言わせたり、書かせたり、作文でフィニッシュすることを求められるでしょう。

また、3学年のどの段階でどの技能のどのレベルを求めるのか、Can-doの役割(教材の配列と達成目標、練習方法を決める)が重要度を増しそうです。リスニングですが、単語帳でも、英文解釈集でも、教科書でも、週末課題の長文であっても、CDは必須になりますね。リスニングの基本指導は教科書の指導の中に実は組み込めます。手順は前のエントリをご覧下さい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月 4日 (月)

0468- 130303 英文の理解と活用法

一文一文日本語に直すことを英文の理解の目的と考えている生徒が多い。これは間違いだと言える。目的と手段をはき違えているのだ。いわゆる「お利口な」生徒ほど、予備校的な英文解釈方法(判断方法を教えるという意味では確かに有効ではある)をやりたがり、暗唱してしまうまで英文をくりかえし音読することをいやがる。彼らの考えは、何度も同じ文を覚えるのがそんなに役に立つのかということだ。そこに知的作業はないではないかという疑問があるのだ。

「お利口」とことさら揶揄した言い方をしたのは、結局彼らが自分はできると思っている方法だけ固執することにより、受験の勝利は得られても、英語を話したり、聴いたり、書いたりする言語的な勝利は得られにくいからだ。つまり使える英語にするためにまたやり直す必要が出てくるのだ。
自分のことを考えて見ると、自分が好きなペーパーバックを読むときには、訳していない。英文をダイレクトに映像化しながら読んでいる。でないと楽しめないのだ。つまり訳をすっとばして、英文から概念を直接ひっぱり出しているのだ。引っぱりだすという言い方は適切ではないかもしれない。暗唱するまで大量に音読することを繰り返すことで、言葉と概念が融合してしまっているものが頭の中に大量にあるのである。それがあるから高速に読めるし、書けるし,さらには話せるのだ。予備校的な、語句や節の役割を判断しながら読み進めるやり方は確かに重要だ。しかしこれでは解の半分なのだ。理解したものをどう概念とむすびつけるまで練習するかが本物の英語力を得られるかカギを握る。
教科書および、英文解釈集の一冊(CDがついているものに限る)の暗唱、暗写の練習をするだけで僕は十分偏差値は上がると考えている。やり方はこうだ。(解釈集は、桐原書店の基礎英文解釈の技術100がよいと僕は考えている。)
1)CDをとにかく聴く。当然意味がわからない。理解度を%で記録する。
2)次に語いのクイックレスポンスの練習を読解に先んじて行ってしまう。
3)次にポイントを理解しながら訳してみる。大変なら和訳をみながら。
4)音を体に教える。CDの後につづけながらリピーティングする。
5)音を意識した音読多数。
6)意味を意識した音読多数。
7)和訳をみながら英文に直す練習をする。
  Words are a means of communication. なら
  言葉はコミュニケーションの手段だ。
  Wo      ar    a  me      of co                .  でまず練習。
8)最後は速音読。CD速度を超す速度で読み上げる。
9)もう一度CDを聴く。すると今度はするする理解できる。
10) 理解できる英文にあわせ何度も音読し、暗唱まで持ち込む。
 語いの練習、判断方法の練習、リスニングの練習、
 スピーキング、ライティングの練習 全部入りである。
これは英文解釈集での練習方法だが、教科書もやることは同じ。
人間の注意資源(知的パワー)は、A)語句や節の役割の明確化、B)英文の意味と音との融合といった低次の処理が高速化し、速読できるようになることで、C)パラグラフの構成を理解したり、段落の要旨をとるなどといった、より高次元の処理に振り向けられるようになる。A)B)はC)の必要条件なのだ。多くの学校、塾ではA)で終わってしまっているのが現状だ。(あるいは単に訳しているだけで語句や節の役割の判断方法を教えていないなら、A)のレベルすら達成していないことになる。)だが生徒には、B)が自動化されないと、なかなかC)には達しないことを教えるべきだ。よしんば達したとしても、それは、B)の練習により達成されるはずの、リスニング、スピーキング、ライティングといった部分を切り捨てて達成された結果であるのだ。文物から西欧諸国の内情を知った明治時代ならいざしらず、現代では全くこれでは通用すまい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2012年12月 | トップページ | 2013年4月 »