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2012年9月 3日 (月)

0456- 120903 スピーチコンテストー感想

市の中学校の弁論大会が終了しました。約50人ほどの審査いたしました。やはり英語の発音がよい生徒さんは有利。何と言ってもここの点数が一番高いですからね。練習すればするほどよいと思います。会場でも話しをさせていただいたのですが、デリバリーについては、余計なジェスチャーはかえって減点になってしまいます。特に、日本人しか通じないようなジェスチャーは、ALTの先生には?となってしまいます。自然なジェスチャーを必要なぶんだけというのがよいと思うのです。

ひとつ言いたいこともあります。それは創作の部の英文の質の問題。今回は表現、語法レベルのミスが目立ち過ぎました。これって伝わるの?という英語も多く、非常に悩みました。目立ったミスは、

1)日本語を直訳したような英文。英文として不自然。
2)語と語の組み合わせのミス。例えば、say Englishとは言わないですよね。
3)冠詞のミス

1)2)を防ぐためには英語らしい表現を知らないといけません。あるいは和英辞書等を複数ひくことが必要です。生徒の英語力には限界があるわけですから、JTEの手助けが必要なのは当然です。私が自分でやっている方法は、English Journalなどの暗唱。これは自然な英語を書いたり、話したりするのに非常によく効きます。また、ある表現の自然さを確かめるために、まず、英辞郎であたりをつけて、その他の辞書(パソコンの辞書 E-DICや、複数の和英辞書, 英英辞書, ネットのウィズダム英和・和英の辞書)あるいは、Googleで使われているかどうか見ていきます。ネット上の英文であっても非ネイティブの文章かもしれないので、.edu など、アメリカの教育機関で使われている表現かを見ます。自分の学校にALTがいない場合、市のALTや、高校を含めた他校のALTにヘルプを求めることも必要でしょう。2)のコロケーションについては、電子辞書に入っている、英和活用大辞典などが大いに手助けになります。ただ、生徒の持っている電子辞書(持っていればですが)では、そこまでは入っていませんのでやはりJTEの先生の手助けが大きいわけです。(自分で調べるということも教えていく必要はもちろんあります) 3)についてはそれこそネイティブチェックが欠かせません。

4)段落について

 まず気になったのはひとつの段落に「余計な情報」が入りすぎている点です。一つの段落では言いたいことは一つに絞り、それをサポートする文以外は削除すべきです。たとえば、「たかおは親切だ。」といことをいいたければ、「たかおは一生懸命勉強する」という文は不要になります。そうではなく「どのようにそういえるか(例)、なぜそういえるか(理由)」といった、サポートセンテンスでかためる必要があります。「たかお=親切」というこの段落のベクトルにあわない文は排除します。(ただし、譲歩の文は除く)これを「文の結束性」と言います。中学からできる「意見を述べる文章の指導」は、Takao is kind. For example........ Takao is kind. That's because.....から始まります。すこしずつ文を増やしていけばいいだけです。(実は東大は「段落に不要な文はどれか」という問題で文の結束性を問う問題を出していました。)この部分を補うためには大修館の「パラグラフライティング指導入門」がおすすめです。

 次に気になったのが、段落の構成のしかたです。まず、スピーチのお約束ごととして、「後出しじゃんけんはダメ」というものがあります。スピーチの3分の2以上まで来て、あるいは5分の4まで来て、それまで一切述べられていなかったことを持ち出すのは原則「アウト」ということです。それが結論であってもです。なんらかの「予兆」をタイトルや最初の数段落で示しておく必要があるのです。伏線をはっておく。それまでとはまったくベクトルが違うことを話し始めれば、「唐突に」新しいことを述べ始めたと審査員や、聴衆に受け取られてしまいます。注意したいところです。

 一般論ですが、スピーチ原稿に複数ミスがある場合、生徒はそれを何十回、何百回とくり返し、頭にすり込むわけです。Practice makes perfect.が逆にあだになってしまいます。だから原稿にミスがないかどうか、より慎重さが求められるのです。そのような文を暗唱させるのはその生徒の本来育つべき言語センスを破壊する行為とさえ言えます。コンテストで生徒が暗唱する英文にミスはあってはならないのです。これが結論です。できるだけよい,レベルの高いスピーチ大会にするにはよい原稿は欠かせないのです。

 最後に。大会の運営は申し分なく、先生方のおかげでスムーズに行きました。スタッフの先生方、本当にありがとうございました。また、生徒一人一人のがんばり、パフォーマンスは大変楽しく、そしてすばらしく、9時〜17時の時間があっという間に感じられました。(審査員の他の先生方も同じ意見でした) 人前で、しかも英語で発表をするという勇気をもった生徒諸君に心から敬意を表します。
 


 

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