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2012年8月 5日 (日)

0441- 120805 文法の準拠教科書について

日本人に足りないモノ。しつこく、主語や目的語は変えながら、同じ型をくりかえすということ。単語はかえつつ、肝心な点は繰り返すということ。Raymond Murphy先生の Essential Grammar in Useなんかはまさしくそういうつくりになっています。

残念ながら、日本の文法参考書の準拠教科書はどれも、ある問題形式で2つやったら、すぐ別の形式の問題で1つか2つ。なんていう、もっとも力のつかないやり方を繰り返しています。練習が圧倒的に少ないので、頭にパターン化して残すことができないのです。身につく前に忘れるのくり返しになってしまいます。したがって、理解をしたなら、あとは、短時間でどれくらい、同じ問題の形式で繰り返すかが勝負になります。文法学習には4拓なんかはいりません。これは出題者が採点しやすいというだけのもので、学習者の都合ではありません。ひたすら、音読しながら、単語の一部を変えながら同じ文法項目の作文の練習をすればいいだけです。それと、ルールを意識かするためにも、誤文訂正はやったほうがいいでしょうね。短い言葉でずばっと理解させてくれるもの、飽きさせず、ひとつの項目をくり返し練習させてくれるもの。文法学習はそういうテキストを使ってなされるべきです。さらに言うならば、例文はできるだけ身近で頭に残りやすいモノ、あるいは覚える価値があるものにすべき。学習参考書を昔から出している出版社は、批判があるためか「くだけた例文」は全く使えません。会議で通らないそうです。これは「教育はまじめであるべき」という価値観から出てきたものに他なりません。学習の効率とか、学習者にメリットになるからとか、動機付けになるからということを第一にして例文は考えられているわけではありません。いい加減、どういう例文なら生徒は食いつきがよいか、学習効率がよいか、どういう問題配列なら最も効果が高いか、真剣に出版社は考えるべきときではないでしょうか。言いたいことを言えるようにする文法テキスト、文法指導。この視点がなかったら、なんのための文法指導でしょうか。

結論:1年生の文法については、参考書は買わせても、準拠の教科書は買う必要はありません。買わなくちゃならないものではないんです。各学校で作るんです。教えるべき文法事項は毎年変わるモノではありません。そして印刷会社で印刷をすればよいと思います。毎年少しの改訂権は次の1年生を持つ可能性が高い先生に与えます。改訂の確認と許可は英語科全員で出します。改訂をしながら、磨き上げていったほうがオーダーメイドに近いよりよいものができあがりますし、学校独自の Can-do statementsとも結びつきやすくなります。そして浮いた分のお金は長文なり、センター対策なり、そういうところで出版社の教材を使えばいいのです。学習が促進されれば、出版社としてもより多くの教材を使ってもらえるかもしれないわけで、デメリットばかりではありません、むしろメリットもあるわけです。むしろ学校ごとの教材の作成をあとおしするサービスをビジネス化するぐらいでないいけません。出版社がやるべきことは、「生徒の学習効率」の意味を再定義することです。どのような例文でどのようなステップでやれば学習が促進されるか考え、学習や動機付けに寄与しない要素をひとつひとつそぎ落としていくことです。それをしない限り、準拠教科書が日本の英語教育に寄与することは少ないのです。

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