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2011年9月 2日 (金)

0360- 0110902 今年もスピーチコンテスト

昨年にひきつづき、市の中学生英語スピーチコンテストの審査員長をつとめさせていただきました。

今年は大震災や原発事故が起こりましたが、そんな中、スピーチコンテストに出てみようと思っただけでものすごくえらいなあと自分の中学生の頃を思い出しながら考えておりました。

さて、気付いたことをここにも書いておきたいと思います。これからスピーチコンテストに出る生徒さん、指導者の方にもぜひ見てもらいたいと考えたからです。

まず、メモライぜーションは絶対必要です。これがないと、イングリッシュ、デリバリーに注意を向けることができません。その点、今回の生徒さんは皆しっかり暗記ができていました。素晴らしい。

2点目ですが、腹式呼吸のマスターがぜひ必要です。欧米人は息の力が強く、子音まではっきり発音することができます。p、b、t、f、d、k、sなど。また、英語のイントネーションの基本は、強弱のリズムにあり、これは、腹式呼吸で息を強くしないと達成できません。日本人は、特に女の子は、腹筋が弱いため、とくに、のどからの発声になりがちです。これにより不自然なイントネーション(日本語の会話に近い、特に高い音の)が生まれてしまいます。英語は、基本的には、強弱を等間隔にきれいに出す言語です。それは腹式呼吸が生む、息の強さがなければ達成されません。きれいな強弱のリズム。それにプラスして、英語を多く聞いている分にはその不自然なイントネーションが是正されていきます。音のデータベースができていきます。ネイティブに一度スピーチを吹き込んでもらい、そこに感情、ポーズなどの肉付けを日本人の先生と一緒にしていったほうがよいでしょう。また、r の発音は自然に。不自然に強調しすぎない事。

3点目ですが、創作の部において、展開の工夫が必要になります。自分のスピーチにおける重要なキーワードがあるとして、そのキーワードは第一段落、あるいは早めの段落で一度出しておく方がいいのです。つまり第一段落は、聴衆の関心をひきつけると同時に、全体を通してのべるべきことの予兆をキーワードを出すことによって宣言しておくのです。最後の方になってもう一度そのキーワードが出てきたとき、伏線がちゃんとあったんだなと、Well organizedの印象を与えることができます。最終段落でいきなりそれまで一度もでなかったキーワードが、がんがん持ち出されてくると、唐突の印象を与えてしまいます。もっともこれは展開の一例にすぎません。似たような展開が多くなると、印象に残りにくくなることも確かです。このへんのバランスを先生と一緒に煮詰めましょう。

4点目ですが、やはり創作の部において、日記のような話がずっと続いて、最後の最後で、自分もがんばろうと思う。などとまとめてしまう生徒さんもいますが、創作スピーチで求められているのはそのようなことではないのです。自分の外の世界の話を中心にすえるのではなく、ある体験を通して自分が考えたこと、自分の心に起こった変化、その結果どう行動して、周りにどう影響を与えたのかが重要なのです。ここが書かれていて初めてその人のオリジナルのスピーチになり得ます。「○○があった。うれしかった。かなしかった。」で終わらせるのはあまりにもったいないと言えます。スピーチは、聴衆をハッピーにさせるものであり、なるほど、それなら自分もやってみようかと思わせるためのものだからです。聴衆の心に訴え、共感してもらうためには、「自分の努力」を言わねばなりません。その結果、周りの人たちをどうハッピーにしたか(あるいはこれからハッピーにするか)言わねばなりません。なんの行動、努力もないところで人は感動したり、なるほど、それはやらなきゃと思ったりはしません。したがって、日記のような外部のできごとをメインにしているスピーチは高評価にはなりえないのです。世の中をするどく見る目と、自分の心的世界と、行動と、その結果がよいスピーチには必要です。

また、時流に乗ったテーマを選ぶのは諸刃の剣とも言えます。多くの人が同じテーマでスピーチすると、せっかくのスピーチが埋没してしまう危険があるからです。よほどうまく料理しないと印象に残せません。先生と作戦を練りましょう。

多くのコンテストでコンテンツ(内容)はイングリッシュなどよりも低い点数になっていることが多いと思います。しかし、コンテンツがしっかりしていないと、どんなに英語がよくても上位大会になればなるほど入賞の可能性は消えていきます。なぜなら上位大会では皆英語はうまいからです。よりコンテンツが重要になってきます。

最後にもっとも重要なことを。声の大きさです。クリアで聞きやすいスピーチはそれだけで評価は高くなります。聴衆に聞く努力をさせてしまうスピーチはよくありません。相手の心に自分のメッセージを届けて、共感してもらったり、特定の行動をとってもらおうとしたり、ハッピーになってもらおうとして行うスピーチです。相手にとって聞きやすいというのは最低限のことにして最も重要な点です。さらには、声が強くクリアであればあるほど、声を弱くしたり、大きくしたり、のメリハリコントロールが相手に伝わりますし、喜び、悲しみといった感情も伝わりやすくなります。小さな声ではコントロールの幅が限定されてしまい、損をします。腹式呼吸をするメリットですよね、これも。だからといってばかでかい声を出せと言っているわけではありませんのでご注意を。先生に教室の一番後ろで聞いてもらって指摘してもらうのが一番いいですよ。

震災から6ヶ月後に行われたスピーチコンテスト。様々な苦しみ、悲しみを乗り越えてよくここまで皆仕上げてきました。感動しました。ありがとうございました。また、完璧な運営をしてくださった、いわき市の各中学校の先生方、最後まで指導を続けてくださった先生方に敬意を表したいと思います。入賞しなかったみんな、ほんのちょっとの差でしたよ。自信を持って英語を磨いていってくださいね。

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