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2011年6月12日 (日)

0337- 110612 分詞構文指導の提案

日本の文法の準教科書には分詞構文についての練習問題が必ずある。ここにいくつか提案しておきたい。

分詞構文は、あいまいな文意にわざとしている。書き換え問題の是非は置いても、少なくとも、1文でいいから文脈を与えるべきです。文脈を1文でいいからつけるとともに、表現形式がちがえば、何が違ってくるかも明記してほしい。さらに言うと、文法教科書は「うすもの」という概念のため、ページ数が限られて、十分な練習ができないとしたら本末転倒と言わざるを得ない。文法の教科書のありかたをいまこそ考えるべきときかもしれません。


さて、分詞構文である。

分詞構文はコロキアルな場面で使われることもあるが、「同時」の意味のときがかなり多いのである。あとは小説などの描写に多く、契約書や論文などかたい文書には使われない。理由としては、論文などではわざとあいまいな書き方を選択することはあり得ないからだ。普通に接続詞SVで書く方がよほど明確である。分詞構文は小説などで、描写を生き生きさせるために、動作の連続、同時性のある状況をつたえるため、よく用いられていることを生徒に伝えるべきであろう。一方生徒の場合、英作文の時はミスする可能性が非常に高く、分詞構文ではなく、接続詞SVを使うことをすすめたい。

分詞構文の書き換え問題がダメだと言ってみたところで建設的な提言とは言えない。

書き換え練習をさせるにあたっての注意点を考えてみた。
1)理由  2)2つの連続した動作  3)同時性のある動作、状況 4)時  についてのみ文脈を与えた上で接続詞SV→分詞構文  書き換え問題を許してはどうか。この4つの意味がメインである。さらに、この中でも 前の3つがメインとなる。 ただし、3)の書き換えはandでは不可能な場合があることにも留意して生徒に問題を与えたい。 4)時 の場合は、他の意味にもとれてしまうことから、分詞にwhen, while, on などを残しておくよう(本来は分詞に付け加えたもの)指導した方がどうもよさそうだ。

分詞構文→接続詞SVへの書き換え練習はどうだろうか。Seen / Seeing  from a distance, the rock.... などの問題があるため、これもしょうがないだろう。しかし「岩が見てるの? それとも岩は人によって見られるもの?」という発問でも十分な気がする。す                                                                       

さらに条件と譲歩については、極めて少ない。この場合、ifや、thoughなどと一緒に使うほうが自然と指導した方が良いかもしれない。

独立分詞構文にも触れたい。「明日雨がふれば」It being rainy tomorrow, など、どんだけ使わないものを書きかえ練習させるのだという思いは強い。If it rains tomorrow,で十分。There being....なども不要。もっと使えることを覚えさせればいいのに。独立分詞構文は、小説などで、連続する行為や出来事を滑らかに描写する場合に多く見られるのです。ならばそういう状況で練習させるべきでしょう。(ただしかなり難易度は高くなるのでやらなくてもいいかも) "I don't want to hear any more, "said Kate, tears flooding down her cheeks. 

独立分詞構文でも、withを使った付帯状況のパターンは学習させる価値がある。He sat on a chair with his legs crossed.  独立分詞構文の前にwithをつけて、同時性や連続性を示すことがある。いわゆる付帯状況のwith。これと、withがない、He sat on a chair, his legs crossed.では、前者が同時性を強く感じさせるのに対し、後者はカンマで区切れている分少し同時性が損なわれる感じがするそうだ。 まとめると、独立分詞構文については、It being rainy...などとやるくらいなら、まず付帯状況の確認練習をしてから、withをはずした形での指導をすればよいのにと思う。

完了の分詞構文はこれまた、使わない。理由は、前後関係がはっきりしている文を分詞構文にすると、起こった順番に書くことが普通なため、普通の分詞構文で十分代用ができるためである。完了の分詞構文を書かねばならない時とは、主節が完了の結果であるような時だそうだ。  Having spent his childhood in Osaka, Lewis can speak Japanese well.(英語語法レファレンス) そういう形があるから参考書では解説せざるを得ないが、ほとんど使われることはない。

いきなりAからCまで教えることができないから、中間地点のBで、不自然な英語でもいいから変換練習をさせるのだという考えがあるかもしれない。だとするならば、その不自然さは生徒にどこかで伝えないと不幸であると思います。

日本の文法準拠教科書にはずいぶんお世話になりましたが、実は多くの問題があります。すっきりわかる切れる説明と自然な問題練習が一体となった、日本人向けのGrammar in Useの開発は必要です。ただ、あらためてGrammar in Useを作るのもいいのですが、既存の準拠教科書を変える形でやるのも一つの手です。既存の会社さんはどこも腰が重いです。そこそこ売れているものを改変する必要を感じていないからです。これは採用する側の教員も、識別眼を求められているということでもあります。教員が採用するものを彼らは作って売るわけです。彼らにもビジネスというものがありますからね。

どこもやらないなら、アルクさん、やっちゃいましょう。

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