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2011年1月29日 (土)

0312- 110129 関係詞の訳し方,非制限用法

私が入っているメーリングリストに次のような質問が載りました。

I have a friend who knows how to make a cake.の訳は
1) 私は友人が一人いて,彼はケーキの作り方を知っている。
2) 私はケーキの作り方を知っている友人が一人いる。

どちらがよいでしょうか。


以下に私の回答の投稿を載せておきたいと思います。
///////////////
やりとりを興味深く見ておりました。

自分なりに考えてみたところ,
どちらでもよいという結論に達しました。(^_^)

理由1 非制限用法であっても、制限用法と同じような訳をする場合がある。訳の仕方うんぬんではカタがつかないこともある。
理由2 重要なのは,「多数のものから選び出し」と言う点と「特定の一つのものを説明」という機能です。
    訳にだけ関心が向いていると、本質を見失う可能性があります。

I have a friend who knows how to make a cake.
は、つきつめて考えれば,2つの訳があり得ます。
 1)「僕には多数の友達がいる。その中の一人がケーキの作り方を知っている。」
 2)「僕にはケーキの作り方を知っている唯一の友達がいる。」となります。

 2)は意外かもしれませんが、a/an の役割は、談話的には、「初出のもの」につけ、意味論的には「多数のもののうち一つ」
 の場合につけます。「初出のもの」ですが、唯一ひとつしかなくても、初出であれば,theでなくaを用いることから、
 1)と2)の解釈が成り立ちます。別の言い方をすれば、「冠詞+名詞」が唯一性を表していても,それが談話の中で始めて言及され
 る場合(初出)には、a/anが用いられるということです。 (Eastwood 1994)
  
  例 I have a woman that I married in Chicago before I went into the army.
   軍隊に入る前にシカゴで結婚した女がいるんだ。(結婚相手は一人)

 そこで考えてみましょう。
 訳A「僕には友人が一人いて,彼/彼女はケーキの作り方を知っている」これはまさしく2)にあてはまるのではないでしょうか。
 訳B「僕にはケーキが作る方法を知っている友人が一人いる。」この訳は1)も2)もあてはまる気がします。

  つまり、ディスコースが明確でない限り,どちらの訳でも日本語としてはOKになるわけです。これは1文レベルでしか演習しないことの最大の弊害と言えます。これは教科書,参考書の業者の方に心から言いたいことです。

  お尋ねだったのは、「1文」だけで、文脈がない状態でした。ゆえに、最初に「どちらでもよい」と申し上げました。
文脈さえあれば、訳A,Bの訳し分けは意味があることでしょう。このように先行詞にaがついている場合は特に難しいです。
  ただし、訳は「機能」がわかっている前提のもとでのみ有効だということだと思います。

  ネイティブの場合は,I have a Japanese friend named Takashi, who is very good at making a cake.
と、名前などをあげ、friendを特定する安全策をとっておいてから、 , who...を使うかなとも思います。
  したがって関係詞の前に、「特定される」人,ものを必ず、非制限用法の前に置くので、非制限用法と自動的に判別できるので
  はないでしょうか。

さらに蛇足だとは思いますが,手持ちの資料から3つ、情報をアップさせていただきます。

《情報1》非制限用法は確かに補足説明なのですが、その位置によって役割がかわります。

1) S , who/which...... , V....などのように、文中央に埋め込まれているときは「単なる追加情報」になります。
2) SV..... , who/which..... と文の最後にあるときは、「重要なオチを表す追加情報」になり、ここに情報の重点が移っていきます。(ミントン 2004)

《情報2》 非制限用法の先行詞に a +名詞がある場合

カンマがついた関係代名詞の先行詞には、特定的な名詞句が用いられるのが普通です。例「the / my +名詞」「固有名詞」「代名詞」など。 ただし、先行詞が「a(an) +名詞」の場合には、それが「特定性」を表す時に限り,関係代名詞を非制限的に用いることができます。
  例 He bought a new car, which goes like the wind.

「特定性」とはどういう意味でしょう? 例をあげます。 上の文では、恐らく彼が買ったのは「1台」それのみでしょう。aがついていても「多数ある中の1台」ではなく、上述した「初出・唯一性」を表す a です。「唯一1台」の意味です。訳「君には始めて言うけどさ,彼って新車を買ったんだ。それは風みたいに速いんだぜ」

ゆえに、非制限用法で,I have a friend, who knows how to make a cake. といった場合,a は「初出・唯一性」の a になります。意味は「始めて言うけど、僕には友達が一人だけいる。そして彼/彼女はなんとケーキの作り方を知っているんだ」になります。この文は、普通の感覚すると、非常におかしいです。まず友達が唯一人しかいない人がいないとは言いませんが,奇妙な感じを僕は受けます。もうひとつ奇異な感じを受けるのは,この場合,「ケーキをの作り方を知っている」が文の最後という位置ゆえに、単なる追加情報の域を超えて,重点情報になっていることです。ケーキの作り方ぐらいけっこうな人数の人が知っていると思います。とりたてて、とりあげるべき情報とも思えません。how to make a (nice) cake.とか形容詞を入れた方がいいかもしれませんね。ただ僕なら、この文は制限用法のみで使います。


《情報3》 先行詞の範囲

1) They have two children who are still at school.
2) They have two children , who are still at school.

  厳密に言えば
 1)は、childrenが先行詞。学校を卒業した子どももいるが、まだ学校に通っている子どももいて、それは「二人だ」
 2)は、two childrenが先行詞。 childrenではない。子どもの数は2人のみ。 (Huddleston and Pullum 2002)                                                                   先生方のお役に立てれば幸いです。                                                            

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