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2010年10月31日 (日)

0295- 101031 接触節 zero関係詞について

 中学で関係詞を学ぶときは接触節から学び、つぎに、whoなどの関係詞を学んでいる。whom, whoseは学びません。接触節とは,the man I loveのように、名詞句、名詞句、動詞が連続している構造のものだ。私はこれを、「名、名、動詞は関係詞〜♪」と教えている。

 接触節を中学で学ばせるのはよい。これは現代英語でもよく見られるものだ。しかし問題は、現象としての接触節に慣れさせるのには成功しても、それが関係詞の理解に必ずしもつながっていない点である。

 今日、授業で関係詞を教えると、生徒はあぜんとするほど、主格,目的格に無頓着なのだ。who, whom, whoseの区別ができないのだ。whoは直後に動詞がくるからなんとかなるだろうがwhom, whoseはお手上げだ。これは関係詞節内の構造わかっていないためである。つまり理解がなされないまま、高校に来てしまっているのだ。(そんな彼らでも接触節という言葉は知っていたりする。)

 接触節のとらえ方は2つある。1つめは関係詞の省略ととらえる見方だ。thatやwhomなどが省略されているという考え方だ。2つめは、ゼロ関係詞なので、もともと最初からそこには関係詞は存在しないというものだ。学者の間では後者の見方が主流だ。しかし、学習英文法は必ずしも,学術的な正しさを追い求めるというものでもないだろう。私自身は,第一の方法で指導するだろう。ゼロ関係詞を最初は関係詞の省略と教えるだろう。なれてきたら、ゼロ関係詞の話をするだろう。高校1年(少なくとも中学のリハビリが完成する)までは、省略でよいと思う。なぜなら、その方が主語や目的語を関係詞に変換するという根本がつかめるからだ。

逆に中学や塾では、whomが教科書にでてこないため、接触節という現象にのみ目を向けて,構造に目を向けさせてないようだ。低学力の生徒のため、めんどくさい説明を省いているのもあるかもしれないし,あるいはさくさくアクティビティを進めるためなのかもしれないが、生徒は高校1年でwhom、which、whoseのところでつまづくのだ。使い分けが分からず,高校に入ってくるのだ。そして、非制限用法(thatは使えない)、前置詞つきの関係詞のところ(やはりthatは使えない)で生徒の混乱は極まるのだ。(そうならないようにもちろん手は打つ)

仮に接触節という現象のみをとりあげ、根本の理解を避けて通ることで、関係詞の目的格の指導が十分できないのだとしたら、あとあとの指導のつながりを考えていない点でNew Horizonも罪な教科書である。いや教科書のせいにはするまい。それでも、きちんとした指導者なら教えるだろうから。

教えることはたったこれだけ。

a man (     ) I know him   →himをwhomに変換。目的格himやthemの例を出し,目的格whomのmはhimやthemのmと教える。→whomを(  )の位置に入れる。→目的語の位置に単語がなくなったということを明示するため、φのマークを入れておく。 a man whom I know φ  次にwhoseであるが、the book (      ) I like its cover  → the book (     ) I like whose cover → the book (whose cover) I like φ  名詞(SやOなど)1語が節からなくなっているという事を理解させることがあとあとの関係副詞や,関係詞の非制限用法などの指導につながっていく。点の指導ではなく、線としてつながるような指導が大事だ。中高一貫校の先生や、しっかりした中学の先生なら実践しているはずだ。こういった根本的なことをしっかり理解させた上で、いくらでも、アクティビティをやればよいのだ。関係詞のアクティビティはこういった一連の作業の自動化にあるはずだ。 

●接触節について  以下は大阪教育大学 小寺茂明先生の資料を参考にしています。

節の主語は人称代名詞が9割と圧倒的多数。節の中は2〜4語と非常に短いのが特徴。関係詞という説明開始の合図がなくとも直感的に理解できるほど短く,節の中の情報量は少ない。ぎりぎりまで情報をそぎおとした感じがする。音声的には何らポーズは置かれず読まれる。逆に,音声的になんら特徴がないということは、構造はシンプルでなくては理解しにくいことになる。節の主語は,代名詞か,名詞1語程度できわめて軽いモノが多い。これは、先行詞との一体感がでるためと考えられる。リズムも口調もよくなるわけである。

●関係詞節の位置による情報構造の違いについて

 関係詞節が主節の動詞の前(中間位置)にあるのと、主節の動詞のうしろ(文末位置)にあるのでは意味が異なるという。関係詞節が中間位置にあると、旧情報と結びつき,文末位置にあると、新情報を導入すると言う。

(中間位置)

 The computer I have  /  is a Macintosh .
             (旧情報)     (新情報)

(文末位置)

 I have a friend / who works for a bookstore.
      (旧情報)     (新情報)

英文では文末重点という考えがある、情報量が多い(つまり新情報が多い)場合,文末に置くのだ。一方,旧情報は文の先のほうに置く。接触節はその構造から比較的情報量的には少ない、つまり旧情報に属するものが来る。ゆえに文の先頭で出てきやすいのだ。一方,構造が複雑で、新しい情報が多くなる文末には,接触節はあまり適さないということになる。接触節はできるだけ短いこと,そして分かりやすい構造であることが求められるが、そのような構造は文末位置より、中間位置でとりやすいのである。

接触節 ゼロ関係詞 part 2は以下のエントリーへ

http://blue-enzo.cocolog-nifty.com/blog/2011/11/0372--e532.html             

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コメント

 こんにちは。be toの文を調べていて、こちらに飛んできました。とてもためになりました。ありがとうございます。
 さて、この記事に書かれている関係詞のことについて、つい最近まで中学で英語を教えていたので言わせてください。
 中学校ではwhose やwhomはやりません。ですから、高校でやっていただきたいことなのです。知っている生徒は塾で覚えたんでしょう。
 関係詞については中学の先生のせいじゃないんですが、「さくさくアクティビティを進めるため」きちんと文法説明しない先生がほとんどです。
上位の生徒もしっかりわかって点を取っているわけではないので、高校の先生の苦労はたやすく想像できます。

投稿: minka | 2011年2月14日 (月) 20時32分

ようこそ拙ブログへ。

New Horizon3冊をすみからすみまで読む機会がありまして、中学でやらないことは実はわかっておりました。whoseやwhomは中学ではやりませんよね。しかし、whoseはともかく、whomは中学でやってほしいのが本音なのです。(^_^;) ブログに書いたとおり,ちょっとしたことを教えるだけでいいのです。5分ですみます。理解のともわない学習というのはおっしゃる通り,非常にもろいものを感じざるを得ません。文部科学省の言うとおり、教科書の通りにやっていたら、生徒には力はつけてやれません。そこは中学の先生のさじかげんというやつでしょう。

投稿: エンゾ | 2011年2月15日 (火) 18時03分

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