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2009年11月11日 (水)

0240- 091111 東北大会の感想

以下は田尻先生の講演を聴いたことをもとに私が考えたことです。田尻先生の意見と私の感想が混じっていることをあらかじめご了承下さい。また、誤解を与えるような表現があるとすればすべて私の日本語能力の問題であることを明記しておきます。

 勉強は部活動にたとえると、練習と試合に例えられる。学校では当然ながら「練習」の部分が重視される。目の前の問題を解くということだ。ところが、多くの場合、そこで終わってしまい、「試合」の部分までいかない。「試合」とは学んだことを応用して新しい文を読めたり、英文を書けたり、ALTと話せるようになったりすることを言う。自分でコントロールできることが増えたという感じがしない限り、自己伸長感や達成感は生まれにくく、ゆえに練習に身が入ることも日を追ってなくなっていくだろう。練習ばかりあり、試合がないのでは、なんのために部活動をしているのかわからなくなるのは当然であり、これは英語の学習にもあてはまることである。松本涼一先生に教えてもらった言葉がある。彼の師匠筋にあたる畑中豊先生がおっしゃっていたことだ。「英語の勉強に関して充実している生徒、自己伸長感がある生徒は『先生、なんで英語を勉強するんですか』という疑問を絶対持たない。また持たせないような授業をする必要がある。」

 学んだことを応用して、初見の英文を読めたり、リスニングできたり、英文を書けるようになったりすることまでいかないと、生徒の中に達成感が得られない。自己伸長感が得られるとおもしろくなり、生徒は勉強を自ら勉強をしだす。自律した学習者を生み出す必要条件は、自己伸長感であると言える。教材が暗唱できたときでも自己伸長感は得られるが、初見の文が読めたときとか、自己表現できたとき(英作文)などの方が強く達成感が得られるとのことだ。

 田尻先生の話を聞いて思うのは、教科書をこなすのではなく、マスターしてほしいルールやできるようになって欲しいことの達成率を見ることが重要だということだ。田尻先生はパソコンのエクセルに課題ごと点数を入れ、最高100%になるよう達成率を出していた。これを生徒にも見せ、達成率100%を目指す生徒も結構いるとのことだ。(どう見せるかはお話を聞く時間がありませんでした)ただ、これは部活動をしている生徒達の方がこだわるのではないかと思う。自分の達成度はなかなか見えにくいが、記録達成というものは成果の「見える化」であり、やる気につながると思う。もちろんできなければ再テストを実施する。しかし、達成できたときの喜びも大きい。生徒の中には100%にこだわる生徒もたくさんいるという。成績もとれて自分の伸びも感じられるというようになれば生徒は少しずつ走り出す。

 田尻先生は言う「現状ではほとんどの授業が暗記のレベルで終わっている。音読をして、暗唱し、キーワードと絵をもとにStory Retellingを生徒にさせるのはよいのだが、そこが終着点になってしまっている。そのあとで、応用編がほしい。」つまり、読んだものをもとにして(内容や単語、構文をもとにして)、自分の意見を書かせてみる。それを覚えさせてALTのもとに行き、インタビューを受ける。暗唱したということで10点。即興で質問に答えられれば3点などと決めておく。あるいは、本文の内容に関連する他の教科書の読み物を読ませてみる。定期テストで本文の内容に関連した初見の英文を出題してみる。学んだことを他に応用できてはじめて生徒に学力がついたといえる。文法であれば、どんどんパターンプラクティスをさせ学んだことを使って初めて読む英文の構造をとらえられたり、ライティングで和文英訳や自由英作までさせられれば達成感は非常に高まる。理解→習熟(暗記と代用ドリル)→応用の流れが重要である。

 リーディングやライティング、スピーキング、文法などで、これこれができるようになってほしい、このルールだけは絶対マスターさせたいという達成項目をしっかり教師が自分の中に持たねばならない。教科書はそのための素材を提供している。その素材をフルに使うことで達成項目をひとつずつつぶしていくのである。できなければ再テストは当たり前と言える。またそのためには、学校の学習の中で自己伸長感を作り出し、(伸びをみとめてあげられるのは教師なのだ)家庭学習をやろうという気にさせることが絶対必要だ。

 「教師を好きになり、この教師のためになんとかしてやろう、がんばろうという気持ちが芽生えたときに教室は一体となり、がんばり出すのだ」ということも先生はおっしゃっていた。活動が厳しくても、再テスト再テストで鬼と呼ばれようと、一人一人の伸びに喜びを表し、達成感が得られる授業をしてくれる教師を子ども達は信頼するのだということを肝に銘じておきたい。

 おすすめ→ 「英語授業改革論」 田尻悟郎著 教育出版

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