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2008年7月23日 (水)

0149- 080722 英語の情報構造

英語の世界を支配しているルールのひとつに「情報構造」があるのは否定できません。情報構造とはなんでしょうか?簡単に言えば、古い情報、つまり相手がわかっている情報を文頭でいい、新情報、つまり相手が分かっていない情報を文末に持ってくるってことなんです。文末に新情報を置き、特に相手に注目させることを文末焦点(エンドフォーカス)といいます。つまり書き言葉では、最後に相手が聞きたいことをもってくるということです。これが話し言葉になると、スピードが求められますから、文頭でぱっと新情報を言うことが極めて多くなります。まとめますと、旧情報、新情報という情報構造は、書き言葉のときに特に重要になる考え方になります。

ではこの考えはなぜ重要なのでしょうか? それはこの考え方で多くの語順のなぞが解けるからです。例えば、There is...構文。なぜ There is を文頭につけるのでしょうか?

A) ??? A beautiful garden is near my house. 
B) There is a beautiful garden near my house.

A)は A....で始まってますから新情報から始まる文でこれはアウト。
B)は There (意味のない主語) is ....と、形式上はSVCの形をと
 っています。文末にa beautiful gardenが来ていますからOK。

There is 構文では相手がしらない未知情報しか置けないということは
かなり多くの方が知っていらっしゃいますよね。

There is (未知情報の主語)Ving..../ There is (未知情報の主語)Vpp...
も同様です。A storm is coming.は書き言葉ではあまりみません。
There is a storm coming.
(旧)   (新 情 報)

(2)<旧情報の副詞句> v 新情報のS
  よく副詞句のうしろがVSと語順が変化している文を見かけますが、これも旧情報を前にだし、新情報である主語を文末にもっていったために起こる現象。

Once upon a time there was a villageIn the village there lived a man named Tom.

(3)C'S'V' , 文.....
これも旧、新で考えられます。
She finally got married to Tom.    
Happy though she was, she had a big worry.
   
Happyが文脈に照らし合わせて旧情報(finallyと
あるので待ち望んでいたわけです)、wasが新情報。
「確かにそうだったんだが」を強調するいいかたでもあります。
そしてさらに見てみると、文頭の従属節は旧情報の役割を
果たし、新情報である主節への橋渡し役も果たしています。
 
 (2)でもわかるように文頭の副詞節、副詞句などは旧情
  報として、新情報の主節への橋渡し的役割をもっている
  ようです。以下の文の In order to...という副詞句は前文
  の情報を受け取り、かつ新情報 she studied very hard
      への橋渡し的役割を果たしています。

(4)OSV   

  これも旧、新の情報の流れで行われる操作です。Oが旧情報、
  Sが新情報で文末焦点です。OVSにしないの?と思う人がいるかもしれません。
  しません。OVSと、SVOは見かけは全く区別がつかなくなります。

(5)受け身の文

  これも旧、新の情報の流れで行われる操作の一つです。
  旧情報 be Vpp by新情報

(6)4文型 VS 3文型

  I gave her a ring.  herが旧情報、a ringが新情報
  文末焦点で、新情報 a ringが文末にある。
  SVOOは目的語の人物がモノを受け取ったニュアンスがあります。

  I gave the book to Mary.  the bookが旧、Maryが新
  文末焦点で、Maryが重点情報になった。
  SVO前置詞+目的語は、必ずしも受け取っているとは限りません。

(7) 不定詞や動名詞による長いS(=旧情報)
  It...toや、It...ving、It ...that, の構文があるのに、なぜ
  不定詞や、動名詞、that節による長い主語があるのか。
  それは旧情報だから。旧情報の情報がto....とか that....に来ている場合、
  そこは文頭においたままにします。
   

(8) Phrasal Verb の語順
  pick it up .....  itは旧情報なので文末に置かず。upが新情報で、アクセントも。
  pick up John ....Johnは新情報なので、文末に置く。

ただし、旧情報、新情報の話は書き言葉に多くみられるようです。話し言葉はスピードが重視されますから、まどろっこしい言い方は嫌われます。ずばり新情報で話が進むことが多くなります。

 

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コメント

このたび、情報構造、機能文法の考え方を応用した「究極の英文読解法STYLE&STRUCTURE」(長崎出版)を出版させていただきました。
文構造が取れるようになると、英語で書かれた文章をすぐに日本語に直しその内容を考えてしまうために、自分勝手に筆者の主張を捏造してしまう生徒があまりにも多く、そのような日本語の干渉による誤読を拝し、正確な読みに至る道筋を提示するために情報構造や機能文法の考え方を取り入れました。
もし書店などで見掛けたら、お手にとってご覧になっていただければと存じます。
宣伝になってしまい失礼いたしました。もし不適切であれば削除していただいて一向に構いません。

投稿: キク | 2008年9月27日 (土) 16時35分

>このたび、情報構造、機能文法の考え方を応用した「究極の英文読解法STYLE&STRUCTURE」(長崎出版)を出版させていただきました。

おめでとうございます!!
さっそくアマゾンで注文しました! 楽しみに読ませていただきます。

今パラグラフリーディングとは何かを考えているのでヒントになるのではと期待しています。トピックセンテンスってやつはいったいなんなんでしょうか?。いろいろな定義がありさだまりません。パラグラフで一番抽象的な文? 筆者の意見? 1パラグラフ1アイディアと言っても、トピックセンテンスがないパラグラフだってあります。

それと筆者の意見の「言い換え文」と「具体例の」違いは何かなど。うまく自分の中で整理しきれてません。横山先生のロジカルリーディングなども参考にしてはいるのですが....   よろしければキクさんのお考えや、予備校界では、パラグラフの構造をどのように教えているのかを教えていただければ幸いです。

投稿: Enzo | 2008年9月27日 (土) 21時14分

ご購入、本当にありがとうございます。
確かにトピックセンテンスの明確な定義は難しいですね。まず、本当にトピックのみを表す文なのか、メインアイディアも含んで表す文なのかが曖昧ですし、仰る通り、トピックセンテンスがないパラグラフもありますから、トピックセンテンスに拘るとかえって読むときに混乱を招き、生徒はどの文がトピックセンテンスなのかという無意味なことで悩んでしまうこともあります。
そこで、私は今回出させていただいた本ではトピックセンテンスという用語は一切使わないことにしました。
パラグラフの定義も人によってまちまちですが、私はHallidayにならって「結束性のある文の集まり」であると捉えています。そして、結束性をパラグラフにもたらす「情報構造」や「主題進行」などの様々な技法に精通することこそが恣意的な読みを排するために必要であると考えています。
例えば、今回は問題を解くのに直接関係がなかったので本には書かなかったのですが、「第一文の主語の名詞句が第二文以降の主語で代名詞で置き換えられると同じトピックについて述べているが、再び主語が元の名詞句に戻るとそこでトピックが変わる“topic shift"」(Givon)を知ってそれを意識して読むかどうかで、かなり読み方が変わってくると思います。

投稿: キク | 2008年9月27日 (土) 21時49分

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