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2008年1月10日 (木)

0117-080110 状態動詞は進行形にできないか

つみのないうそをwhite lieと言います。実は英語教師はwhite lieをたびたび使うことがあります。

たとえば、進行形の項目。

高校では、進行形を教える場合、「状態動詞とか、知覚にかかわる動詞、like, loveなどは進行形にできない」と教えます。例えば、「持つという意味のhaveを進行形にして、My father is having a yacht.などはできない。」とか、「I'm living in this town.」は不可というものです。ところが実は状態動詞の多くは進行形にできます。

  その例

    1)自分の意識でコントロールできることで、一時的状態の連続の場合
   We are living in Tokyo.   
    2)ちょっとずつちょっとずつ変化してきている場合
   I'm liking her more and more.
     3)  一時的状態がくり返し起こる場合
   I'm hearing strange noises.

ではなぜ英語教師は「状態動詞は進行形にできない」と教えるのでしょうか。その理由は2つあります。一つめは、一度にいろいろなことを提示してみせても生徒は覚えきれないからです。目の前にひとつのルールがあるほうが生徒は覚えられます。(局面の限定です)高1の最初の段階で、上記のような様々な情報も同時に提示された場合、私が高校生ならうんざりします。文法項目を教えるときは、間口はせまいほどいいと私は考えていのです。大きなルールを先に教えるのが大切です。高校での進行形の学習で一番大事な点は、現在形との違いをあきらかにすることです。高1の4月5月段階の生徒の中には「僕はよくコーヒーを飲んでいる」と「今コーヒーを飲んでいる」が区別できていない生徒もいます。「今しているのか」「ふだんよくしているのか」から教えていき、「一時的」という進行形の大原則を確認していくわけです。上記のようなことを教えるのは「状態動詞は原則進行形にできない」というルールが定着したあとでよいと思います。

状態動詞が進行形にできないと教える2つめの理由は、上述の細かすぎる点までは入試にでないことがあげられます。その一方で、「I have been knowingはダメで、I have known とするのだ」という誤文訂正問題が入試で出題されるので、「状態動詞は進行形にできない」というルールをたたき込むことを優先するわけです。文法にかけられる時間は限られているので、時間対効果を考えると現実的だと思われます。

「状態動詞は進行形にできない」という間違った情報を覚えたまま卒業というものなんですので、教えますが、なにごともいっぺんにはいきません。「実はね......」と、あとで「残りの部分」をわけて教えていく方法もあると思います。

まとめ
状態動詞が進行形になる場合には特別な意味がでてくる。
「ずっとではない、ほんのいっときのことである」
    I'm living in the dome, but I'm going to move to that apartment house next month.
「変化しつつある」
 I'm knowing about her little by little.
「一時的状態が繰り返しおこる」
 I'm hearing strange noises.

ただし、局面の限定というルールから、まずは状態動詞は「原則として」
進行形にできないというルールを教え、徹底してから、実はね...と次のルールを教える。

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