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2007年8月17日 (金)

what she was ten years agoは間違いか

2007年9月号の英語教育はかなり内容が濃かったと思う。

その中で、p31  教室英語を見直す 関西学院大学教授 八木克正先生の特集記事はよかった。

筆者はまず、Which is taller, John and Harry? という表現の奇異さをあげる。
ネイティブによれば、whichを使うならば、「蝋人形が何か」で、人間以外を想起させるというのだ。
Whichが目の前に選択肢がある場合に使いなさいと言っていた指導を変える必要がありそうだ。
ただ、疑問に思ったのが、疑問代名詞としてのwhichはそれでいいかもしれないが、疑問形容詞の場合は
どうかということ。 Which students attended the meeting?  などとは言うのではないだろうか。
疑問形容詞だと「もの」というイメージがうすまるのだろうか。

正しくは、 Who is taller, John and Harry?でなくてはならないというのが筆者の主張であった。

同様に、筆者は  (1)She is not what she was ten years ago. という、私たちが文法書でよく見、またそう教えている文の奇異さにも言及している。(2)正しくは She is not who she was ten years ago.であろうというのだ。

筆者は16名のネイティブのinformantsに調査をした。すると、どちらでもいいという人を含めると全員(2)を選んだ。
筆者は続ける「(2)を選ぶ理由は基本的には人を指す場合、whatでは不適格である」。このwhoは、whatと同様、関係詞と先行詞が合体したものであるそうだ。その上で、

(3) This town is quite different from what it was ten years ago. はごく普通の表現であることも指摘している。

非常にすぐれた考察があるし、例外的な場合も詳しく載っているので、「英語教育」を買ってぜひ確認して頂きたい。今月号はほんとにお買い得である。編集の方、Good Job!です。

追記 2011 1116 What is he? は 彼の仕事、社会や組織での地位、性別、身体的特徴、国籍などの情報(つまり彼に付加されたもの、外見)が問われている。 Who is he? は「人間そのものを問うている」彼の名前や、身元について聞いている。 英語語法リファレンス P220によれば She is not what she used to be. は彼女が仕事、技術、お金、外見など(外から見える部分)で悪い方に変わったことを示す。したがって、彼女は、女優、歌手、スポーツ選手、ミスコン優勝者である場合が多い。10年前は声が出たが、今では昔より声がでなくなったという場合が考えられる。 She is not who she used to be. は whoに先行詞が含まれており、次のように書き換えできる。She is not the person who she used to be. この場合は、personal identityのことであり、悪い方に人となりが変わったの意味になる。 人間がすっかり変わることが少ないことを考えれば、使用頻度はwhatのほうが上であろう。ただしネイティブスピーカーの中にははっきり区別しない人もいる。 また、人間以外が主語になる場合は、whatだけが可能である。この場合も通例、悪い方への変化が表される。 ついでのついで  she used to beの場合は ten years agoなどと明記せずに使うのが通例のようだ。一方、 she was と、be動詞の場合は.... years agoを明記する傾向がある。これはused to ....は「いつ〜だったのか」を明記せずに使えるからだ。

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