« ことばのチカラ | トップページ | 関係詞のwhatと接続詞のthat »

2007年3月10日 (土)

ライティング指導をどうする?

http://fine.cab.infoweb.ne.jp/es/gtecmag/contents/vol17_2.htm ベネッセ GTEC

                                                                 
2.読み手を意識したWriting指導
香住丘高等学校 永末温子先生のお話より
背景
  香住丘高校では「人間教育に主眼を置き、豊かな人間性と学問に対する向上心に満ちた、国際社会に貢献できる生徒を育てる」を教育方針とし、文武両道、現役 進路実現を目指して、日々手厚い学習指導が行われている。また、SELHi2期校として、Speaking、Writing力など英語での発信力を養成す るための指導研究も熱心に行われている。
課題
  同校では、専門学科英語科を有し、1年次より、英文エッセイ指導を重視している。従来は、入学段階で既に高い英語力を持つ生徒が多く、1年次においても、 テーマを与えれば、150語程度の英文エッセイを論理的に書くことができた。しかし、入学段階での学力層が幅広くなっている新課程生に対応するためには、 骨子の作り方から実際のライティングにいたるステップごとに、丁寧な指導が求められている。入試で多く課され始めている自由英作文対策のためにも、低学年 からのWriting指導の改善の必要性を感じていた。
実行内容
 上記の課題を受け、1年の専門学科英語の授業内容を統合化し、ピア活動を取り入れたプロセス重視のWriting力UP指導が始まった。(下枠内参照)
     
                                                                                     
<ピア活動を重視したWriting力アップの取り組み>
● 実施時期:1年第2学期(4コマ分活用)
● 実施授業:「総合的な学習の時間」「コンピュータ・LL演習」
● 活用教材:GTEC for STUDENTSステップアップドリル
● Writingテーマ:好きなスポーツ
 
【手順】
(1) 予習…予習では、自分の好きなスポーツに関して「なぜ好きなのか」のアイデアを出してくる。(ドリル12-13ページ)
(2) 1コマ目授業…予習でのアイデアを元に、自分の考えを10個の英文に直す。その後、つなぎ語の使い方、Writingの型を簡単に学び、1つのエッセイにまとめる。(ドリル14-17ページ)
(3) 授業後…先生が論理構成の点をチェックし赤字でコメントを返す。
(4) 2コマ目授業…4人のグループに分かれて、1コマ目にまとめたエッセイを回し読みし、生徒同士で修正やアドバイスを入れる。
(5) 授業後…ALTも修正とアドバイスを書き入れる。
(6) 3コマ目授業…2コマ目の生徒同士の修正と、ALTからのアドバイスをふまえて、書き直す。
(7) 4コマ目授業…Writingを原稿として、Oral Presentationをする。聞いている生徒は、話している内容をメモを取りながら聞く。ALTから最後に質問があるので、口頭で答える。(コンピュータ・LL演習時のスピーキングクラス)
 
 
ポイント(1):Writingの型を、「英文を作る⇒つなぎ語でつなげる」という積み上げ型で指導する
⇒ いきなり「何かについて、150語程度の英文で書きなさい」というと、とてもハードルが高く感じられてしまい、生徒はなかなか書かない。ただし、このプロ セスで書いていくと、「1つのセンテンスが大体10語〜15語。それをつなげるだけで、自然と150語程度の英文になる」と教えられる。生徒もハードルを 感じずに、自分の言いたいことを150語程度でまとめられるようになる。
ポイント(2):日本人の先生だけが添削するのではなく、クラスメートやALTにも修正してもらう
⇒クラスメートやALTに英作文を修正してもらい、アドバイスをもらうことによって、読み手を意識した、わかりやすい英作文を書く姿勢が身につくようだ。また逆に、人の英文を修正、添削することで、英文を分析的に見る癖がつき、自分の文法定着にもつながる効果もある。
結果
  入学時の実力考査の結果や普段の授業の実感では、明らかに例年の生徒よりも英語力が低かったにも関わらず、毎年英語力の検証のために受験しているGTEC for STUDENTSの結果では、Totalで平均500点、Writingで平均117点と、非常に良い結果が出た。
この取り組みを実践された永末先生は、「事後アンケートでも、かなり満足度の高い授業だった。生徒はやはり、先生以外の他人に自分の英文を見てもらうことで、わかりやすい英文を組み立てる能力が鍛えられたよう。今後も同じような取り組みを続けていきたい。」と語る。

一文一文のレベルを抜け出すには

1)「人に伝えたい」テーマを与える。
2)生徒相互に書いたものを読ませることで読者を意識させる。
3)仲間同士の添削→文法セルフチェック力強化。
4)よい表現を取り入れ、指摘された間違いを直し、書き直す機会を与える。
5)よいものはほめ、皆に配布。
6)一文一文をつなぐ、つなぎ言葉を教える。負担感の軽減をはかる。
7)定期考査に出す。
8)GTECなどを使い、伸びを実感させる。
9)意見を書かせる場合、Supporting Sentenceなど、Structureを教える。

   などがポイントだと思われる。

問題はどう2年次のライティング指導をデザインするかだ。去年今の進学校に赴任した時は恥ずかしいことだがライティング指導まで考えているひまが無かった。自分のことから書かせて、最終的には国公立2次試験の自由英作文(論理的なエッセイ)を書けるようなチカラを育てねばならない。英作文のテキストを読み込みねばならない。その上で作成したグランドデザインに沿って、場合によっては投げ込み教材を使ったり、レッスンの順番を入れ替えたり、レッスンをあえて省く必要がある。基本例文を覚えさせる一方で、生徒に思わず書きたくなるような課題を与えねばならない。また英文を効果的にOrganizeする方法も授業に組み込んで教えねばならない。基本例文の暗唱は必要不可欠だが、一文一文の暗唱で終わる授業ならば「勉強」と生徒に感じさせて終わるだろう。しかしWritingの授業は「スキルの向上」であり「必要不可欠なもの」と生徒に感じさせたい。悩みはつきない。

http://fine.cab.infoweb.ne.jp/es/gtecmag/contents/vol17_2.htm

|

« ことばのチカラ | トップページ | 関係詞のwhatと接続詞のthat »

教育」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/36697/5639953

この記事へのトラックバック一覧です: ライティング指導をどうする?:

« ことばのチカラ | トップページ | 関係詞のwhatと接続詞のthat »