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2007年3月21日 (水)

不定冠詞 a について

have lunch VS have a lunch どちらが正しい? 英語教師なら「前者に決まっている」というでしょう。でもなぜaが付かないのかを答えられるでしょうか? 大修館の英語教育には1月号から冠詞についての連載がのっています。そこでは「a」を使う場合について次のような説明がありました。

[a]が使えるのは、 □輪郭・形がはっきりしている場合 □ たくさんある中のひとつという場合  

□「たくさんある中のひとつ」

たとえば、Mary gave John a punch in a  nose. はネイティブにはおかしく聞こえます。「a」はたくさんあるものの中のひとつというニュアンスがあるので、この文では「ジョンのたくさん鼻がある中のひとつにパンチした」というニュアンスになります。正しくは in [the] noseとしなくてはなりません。

□「輪郭・形がはっきりしていること」

机、リンゴ、馬、昼食、宿題の絵を生徒に書きなさいと言ってみます。おそらく、机、リンゴ、馬はどの生徒も同じような絵を描くでしょう。誰が考えても形、輪郭、イメージがはっきりしていてものは英語の世界では[a]を付けられます。

a desk,  an apple,  a horse,  ではaがなくなるとどうなるのでしょうか? はっきりした形、輪郭がなくなってしまうのです。appleでリンゴの原形をとどめないので、「すりおろしリンゴ」、 horseなら馬の形をとどめないので「馬肉」になってしまいます。[a]があるものは皆で共有できる絶対的な形、イメージがあるものなのです。

さて生徒に「昼食」「宿題」の絵を描かせるとどうなるでしょうか? 「昼食ならおれはイメージできるよ」と言う人がいるかもしれません。でも、数人に絵を描かせるとおそらくリンゴや馬の時と違いばらばらな絵になるでしょう。昼食といっても、レストランの昼食か、お弁当箱か、イメージは人それぞれでばらばらで共通の輪郭、イメージがもちづらいですものね。このような皆が共有できる輪郭、形がはっきり思い浮かばないものは、[a]はつけられません。have a lunchとは言えないのです。同じ事はhomeworkにも言えると思います。いわゆるゼロ冠詞の名詞は、形、輪郭がみんなとイメージ共有できないものと言えるのではと思います。

追記

I had a late lunch.  と特定のランチを表す場合は、aを付けられる。

また一見数えられなさそうなものに paperがある。ただし、特定の新聞、書類、論文という意味では普通名詞扱いとなり数えられる。I read three papers every morning. 

glass(ガラス)は物質名詞で数えられないが、 a glass(コップ)となると数えられるし、fire (火)という物質名詞は数えられないが、a fire(一件の火事)なら数えられる。

また抽象的に思えることも数えられることがある。例えば、experience.  具体的な経験となると  (I had a strange experience last summer. /many experiences) と数えられる。difficulty(困難)も、具体的になると数えることができる。 waterは数えられないが、水を一杯(みずさし一つ・ペットボトル1本)いただけますか? Could I have a water, please?  などとは言える。 He drank a beer.  ビールを(ジョッキまたは瓶で)一杯(一本)飲んだになる。つまり数えられないと言われているものも目の前の具体的なものを指す場合、数えるのだ。 

加えて、形はないものだけど、始まりと終わりがはっきりしているものも一つとみなして数える。She made a speech at the meeting.   / I have a class afternoon.  / She made a clear explanation.   We had a heavy rain yesterday. 


私もこのブログを書き始めたころのエントリーで似たようなことを書いてますのでご参考まで。

「冠詞」に関する英語教育の連載は4月号で4回目。大阪の中学の先生が執筆しています。「認知文法」を駆使したこの連載に今後も注目していきたいと思います。

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2007年3月18日 (日)

副詞節の中でなぜ現在形を用いるのか?ー仮定法現在

仮定法現在

その昔、副詞節の中では未来のことも現在形で示すと言われました。

If it rains tomorrow, the school trip will be canceled. がそれです。

しかしこの正体は本当は仮定法(仮定法現在)です。昔は、「動詞の原形」を用い、その形で「(話す内容が)十分ありうるよ」ということを示しました。
たとえば「(梅雨の時期に)明日雨が降れば」は大昔は

□If it rain tomorrow, でした。

 原形ですから当然rainには3単元のsが付きません。
 この「仮定法現在」は古い英語で今は使われてません。
 現代の英語では、「仮定法現在」は「直説法現在」で「代用」されています

今では

□If it (rains) tomorrow, the school trip will be canceled.  とすることになっています。


次に、仮定法現在が使われているもうひとつの代表例が

要求・提案・依頼・希望などを表す場合です。

demand、request、desire、propose、suggest、require、insist


僕は、頭文字をとって「drips のうしろは原形」と覚えよ。と教えています。
   (demand desire / request require / insist / propose / suggest )

このような要求提案の動詞の目的語となるthat節では、学校では「原形を使え」と教えられています。そして主節の時制にかかわらずthat節の動詞は「常に原形」にします。

□ Kate's father suggested that she ( visit ) her uncle more often.
□ Kate's father suggested that she ( be) more diligent.

原形を使うのはアメリカ英語イギリス英語ではshouldをつけて、(should visit)(should be) にします。実は、古い英語(つまり仮定法現在)を使い続けているのはアメリカ英語のほう。イギリスからピルグリムファーザー達がわたった当時の英語がまだ残っています。ところがイギリスでは古い言い方を嫌い、shouldをつけるようになったとのことです。ただし最近ではイギリスでも原形を使うこともあるとのこと。言葉はつくづく生き物だなと思います。

最後に

 If節などでなぜ代用が起こったのでしょうか? やはりitのうしろが rainでは「落ち着かなかった」のではないでしょうか。ここからは想像ですが、人々は文法的真実より、「自分たちの感覚」を優先したのではないかと思われます。言葉というものは時代とともにどんどん移り変わるものかもしれません。

近代初期までは未来時制も現在時制で代用されていた。tomorrowなどの副詞さえあればいくらでも補ってくれたからだ。

その後、仮定法現在(原形)を使うようになった。

やがて仮定法現在(原形)のかわりに助動詞や現在形を使うようになった。

その結果、形容詞節、名詞節では willが残り、時の副詞節では現在形を使う用法が残った。時の副詞節には本来からあった「現在形が未来時制を兼ねる」という大原則が働いた。(重要)接続詞自体に時の前後関係を示す働きがあるので、(例 する前に等)主節が過去形でない限り、従属節は「未来」に決まっていたからである。 例 I'll go out / after I finish my homework  (英文法のカラクリがわかる より)

次の問題は要注意 (慶応大 改)

He will visit his grandmother next month, when ........
  1) he asks her to attend his wedding ceremony.
  2) he will ask her to attend his wedding ceremony.

  どちらでしょうか?

  答えは 2) 。実は カンマwhenで形容詞節です。名詞節と形容詞節の中では
  willは使い、時や条件の副詞節では現在形をつかうのです。

  かなり巧妙な問題と言えます。

  彼は来月祖母のもとをおとずれ、その時、結婚式への出席を頼むつもりだ。

 


 さて学校現場で歴史的な経緯を中高生に伝える意義はあるでしょうか? 中学生にはまだ無理だと思われます。高校生ならばこのことを疑問に思うレベルが高い生徒であれば教えてもよいと思われます。

 「仮定法現在は直説法で代用されている」ということを知っていたから英語の運用力があがるか?」答えはNOです。教師は歴史的知識をひけらかしてはいけません。それよりも、

 1)現在形は未来のことを含んでいること、

 2)時の接続詞があるので、willを入れずとも自動的に未来の意味になること

   (主節が過去形で無い場合)は伝えてもいいのではないでしょうか。

教えるべきタイミングをみて、あえて「教えない」か、または「副詞節_未来のことも 現在形」と、ルール的に教え「無用の混乱」を回避することも一つの選択肢であると考えます。

もうひとつ「仮定法現在」を説明しない方がいい理由は仮定法をめぐる用語です。前の仮定法のエントリーでも書きましたが、仮定法過去、仮定法過去完了、仮定法未来、これに仮定法現在が加わると混乱に拍車をかけるでしょう。

 

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2007年3月15日 (木)

書評 つづきー授業論

>子供の集中力がとぎれるのはどんなときか?

 1)やらなくても平気というだらだらした雰囲気がある。
 2)授業がわからない。
 3)授業がおもしろくない。

これが逆になれば集中力がとぎれない。

 1)心地よい緊張感を出す。そのためには個別評定を行う。
    ○英語の授業ならランダムな個人指名、列ごとに順に発表させる。
    ○ある一人ができなかったら列ごとやり直しさせる。
    ○生徒にとって教師のチェックがないことほど楽なことはない。
    ○「隣と確認しなさい」「確認してない人がいます」と徹底させる。
    ○確認があるから緊張感が生まれ、集中力が高まる。

 2)わかる授業を行う。
    ○だらだら30秒を越える説明はダメ。授業が間延びし、緊張感なくなる
    ○説明を抑えて、代わりに短く発問と指示を出そう。
    ○あいまいな指示はダメ。明確な作業をさせる指示を出す。
       ダメな指示 「筆者の主張はどこですか?」
       よい指示  「主張をしている文を指で押さえなさい。」
    ○発問、指示には必ず具体的な作業指示が伴わないといけない。
     これにより何をするのかはっきりし、集中力も高まる。
    ○一ぺんに2,3の指示出すのはダメ。「一時に一事の原則」。

    

  僕は作業手順を説明したら、必ず「もう一度」確認しています。
  「何をするの?」「何分でするの?」「何ができればいいの?」
  「ではよーいスタート」

  これはAssessmentといいます。活動前に示します。Evaluationは活動後の「確
  認」に相当します。結局教師が「今日は一生懸命やったのに」と思ってもダメ
  で生徒たちと目標の共有をしなければ、大きな効果は得られない訳です。

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2007年3月14日 (水)

書評 子供の心をわしづかみにする30の仕掛け

明治図書の、タイトルにある本を読み始めた。まえがきからやられた。

>授業がうまい教師は、段取り力がある。45分という制限時間で最大限の効果をあげようとマネジメントしている。

>授業がうまい教師は、演出力がある。難しいことをカンタンにし、子供を捲き込む演出をいたるところにしかけている。

なるほど。

>大事な話は全員に聞かせる。教師が話をするときは必ず教師の方を向かせる。
 私語は絶対許さない。できていない場合、「あと3人向いてません。」「あと一人。」「○○君立ってください。」

>教師のいったことをさせる。「下線を引きなさい。ペアで練習しなさい。」守らない場合、全体または個々にやり直しをさせる。指示を徹底することが教師の権威を高める。教師は言ったとおりにさせられない指示は出さない。教師は自分の発言に責任を持たねばならない。

この2つの上に、わかる、できる、楽しい授業がある。

また、わかる、できる、楽しい授業を段取りをすること・決意が教師の権威(教師への尊敬の念)をさらに高める。そしてこれがなければ良い授業、良い学級が成立しえない。


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2007年3月13日 (火)

Puzzle Maker

http://puzzlemaker.school.discovery.com/WordSearchSetupForm.html

教科書や模試の新出語を使って、カンタンにパズルを作れるサイトを岡田先生に教えてもらいました。これがたった1分でHTML形式、テキスト形式で作れます。使えます!! 僕はヒントの語句として英語定義をのせておいて、定義にあう単語をいくつさがせるかやってみたいと思います。英語定義のかわりに日本語を書いてもOKだと思います。

「word_search_puzzle.pdf」をダウンロード

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2007年3月12日 (月)

快適! 英辞郎Ver.3

ALCから出た英辞郎CD-ROM版Ver.3を買ってみた。かなり快適に仕上がっている。とくに気に入ったのがテキストパレット。ネットで英語の新聞記事をコピーして、テキストパレットにペースト。すると、カーソルをあわせるだけで単語の意味が表示されるのだ。これの何がいいか。いちいち辞書ソフトとブラウザをいったりきたりしなくてすむ。カーソルを単語にあわせればひとつの画面でほぼ、事足りる。これは専門用語が多い方ほどその威力を実感されると思う。

それだけではない。となりに英辞郎の検索ウィンドウを同時に表示させるようにしている。すると何ができるか。「複数の単語でひとつの意味になるもの」もカンタンに検索できる。(テキストパレットだけでは熟語表現や、複数単語でひとつの意味をもつものまでは表示されない。)たとえば、CNNの記事。これをテキストパレットにはりつける。

Dubai airport closes for nearly eight hours after the nose gear of an aircraft carrying 236 passengers and crew apparently collapsed during take off. Fourteen people suffered minor injuries in the accident at the Middle East's busiest airport.

The incident left thousands of stranded passengers stuck in the airport's two terminals. The Biman Bangladesh Airbus-A310 had been scheduled to fly to Dhaka, Bangladesh.

上の下線部を見て欲しい。テキストパレットでは、カーソルをあわせるとnoseとgearがばらばらに表示されてしまう。そこで英辞郎の検索パレットで、すかさず、nose gearと入力。すると「前輪」とすぐ出る。結構便利である。


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2007年3月10日 (土)

Ifとunlessの例文

指導はカンタン!  よい例文は100の説明に勝ります。

①既存知識の確認

 < If you go >, I won't go. 

 <Unless you go>,  I won't go.

②パターン化
 <unless SV > ,  もし〜しなければ *notはいらない。

③「自分で文を作ってみな。」*未来のことも現在形であることも確認させる。

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関係詞のwhatと接続詞のthat

代ゼミの教員向け研修で教わった方法を書いておきます。
指導のポイントは

1)既存の文法知識を思い出させること。(インパクトのある例文使うこと)
2)それを類型化(パターン化)してみせること。
3)そのパターンを意識させ、自分で文を作らせてみること。

「thatのうしろは完全文で、whatのうしろは不完全文」と教えているだけでは応用力は付かないし、インパクトが弱く生徒の記憶に残せない。よって次の例文を出す。

①既存の知識を思い出させる。

[What is important ] is [ that you love children ]. 
       不完全文       完全文

②パターン化し、板書する。(応用できるようにするため)

両者とも、「〜すること」と名詞節の働きをするが、

 (接) that [ 完全文] .... S, O, C,すべてそろっている。
 (関) what[不完全文].... Sがない or  Oがない。

③whatを使って、thatを使って文を作ってみ。(強く意識化させる)

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ライティング指導をどうする?

http://fine.cab.infoweb.ne.jp/es/gtecmag/contents/vol17_2.htm ベネッセ GTEC

                                                                 
2.読み手を意識したWriting指導
香住丘高等学校 永末温子先生のお話より
背景
  香住丘高校では「人間教育に主眼を置き、豊かな人間性と学問に対する向上心に満ちた、国際社会に貢献できる生徒を育てる」を教育方針とし、文武両道、現役 進路実現を目指して、日々手厚い学習指導が行われている。また、SELHi2期校として、Speaking、Writing力など英語での発信力を養成す るための指導研究も熱心に行われている。
課題
  同校では、専門学科英語科を有し、1年次より、英文エッセイ指導を重視している。従来は、入学段階で既に高い英語力を持つ生徒が多く、1年次においても、 テーマを与えれば、150語程度の英文エッセイを論理的に書くことができた。しかし、入学段階での学力層が幅広くなっている新課程生に対応するためには、 骨子の作り方から実際のライティングにいたるステップごとに、丁寧な指導が求められている。入試で多く課され始めている自由英作文対策のためにも、低学年 からのWriting指導の改善の必要性を感じていた。
実行内容
 上記の課題を受け、1年の専門学科英語の授業内容を統合化し、ピア活動を取り入れたプロセス重視のWriting力UP指導が始まった。(下枠内参照)
     
                                                                                     
<ピア活動を重視したWriting力アップの取り組み>
● 実施時期:1年第2学期(4コマ分活用)
● 実施授業:「総合的な学習の時間」「コンピュータ・LL演習」
● 活用教材:GTEC for STUDENTSステップアップドリル
● Writingテーマ:好きなスポーツ
 
【手順】
(1) 予習…予習では、自分の好きなスポーツに関して「なぜ好きなのか」のアイデアを出してくる。(ドリル12-13ページ)
(2) 1コマ目授業…予習でのアイデアを元に、自分の考えを10個の英文に直す。その後、つなぎ語の使い方、Writingの型を簡単に学び、1つのエッセイにまとめる。(ドリル14-17ページ)
(3) 授業後…先生が論理構成の点をチェックし赤字でコメントを返す。
(4) 2コマ目授業…4人のグループに分かれて、1コマ目にまとめたエッセイを回し読みし、生徒同士で修正やアドバイスを入れる。
(5) 授業後…ALTも修正とアドバイスを書き入れる。
(6) 3コマ目授業…2コマ目の生徒同士の修正と、ALTからのアドバイスをふまえて、書き直す。
(7) 4コマ目授業…Writingを原稿として、Oral Presentationをする。聞いている生徒は、話している内容をメモを取りながら聞く。ALTから最後に質問があるので、口頭で答える。(コンピュータ・LL演習時のスピーキングクラス)
 
 
ポイント(1):Writingの型を、「英文を作る⇒つなぎ語でつなげる」という積み上げ型で指導する
⇒ いきなり「何かについて、150語程度の英文で書きなさい」というと、とてもハードルが高く感じられてしまい、生徒はなかなか書かない。ただし、このプロ セスで書いていくと、「1つのセンテンスが大体10語〜15語。それをつなげるだけで、自然と150語程度の英文になる」と教えられる。生徒もハードルを 感じずに、自分の言いたいことを150語程度でまとめられるようになる。
ポイント(2):日本人の先生だけが添削するのではなく、クラスメートやALTにも修正してもらう
⇒クラスメートやALTに英作文を修正してもらい、アドバイスをもらうことによって、読み手を意識した、わかりやすい英作文を書く姿勢が身につくようだ。また逆に、人の英文を修正、添削することで、英文を分析的に見る癖がつき、自分の文法定着にもつながる効果もある。
結果
  入学時の実力考査の結果や普段の授業の実感では、明らかに例年の生徒よりも英語力が低かったにも関わらず、毎年英語力の検証のために受験しているGTEC for STUDENTSの結果では、Totalで平均500点、Writingで平均117点と、非常に良い結果が出た。
この取り組みを実践された永末先生は、「事後アンケートでも、かなり満足度の高い授業だった。生徒はやはり、先生以外の他人に自分の英文を見てもらうことで、わかりやすい英文を組み立てる能力が鍛えられたよう。今後も同じような取り組みを続けていきたい。」と語る。

一文一文のレベルを抜け出すには

1)「人に伝えたい」テーマを与える。
2)生徒相互に書いたものを読ませることで読者を意識させる。
3)仲間同士の添削→文法セルフチェック力強化。
4)よい表現を取り入れ、指摘された間違いを直し、書き直す機会を与える。
5)よいものはほめ、皆に配布。
6)一文一文をつなぐ、つなぎ言葉を教える。負担感の軽減をはかる。
7)定期考査に出す。
8)GTECなどを使い、伸びを実感させる。
9)意見を書かせる場合、Supporting Sentenceなど、Structureを教える。

   などがポイントだと思われる。

問題はどう2年次のライティング指導をデザインするかだ。去年今の進学校に赴任した時は恥ずかしいことだがライティング指導まで考えているひまが無かった。自分のことから書かせて、最終的には国公立2次試験の自由英作文(論理的なエッセイ)を書けるようなチカラを育てねばならない。英作文のテキストを読み込みねばならない。その上で作成したグランドデザインに沿って、場合によっては投げ込み教材を使ったり、レッスンの順番を入れ替えたり、レッスンをあえて省く必要がある。基本例文を覚えさせる一方で、生徒に思わず書きたくなるような課題を与えねばならない。また英文を効果的にOrganizeする方法も授業に組み込んで教えねばならない。基本例文の暗唱は必要不可欠だが、一文一文の暗唱で終わる授業ならば「勉強」と生徒に感じさせて終わるだろう。しかしWritingの授業は「スキルの向上」であり「必要不可欠なもの」と生徒に感じさせたい。悩みはつきない。

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2007年3月 2日 (金)

ことばのチカラ

卒業式が昨日終わった。最後に生徒達が担任の先生に「ありがとうございました!!」そして振り返って親に「ありがとうございました!!」先生達も、生徒達もとてもいい表情だった。「ありがとう」と言う言葉はとても美しく感動的だ。それは自分を支えたくれた人に対する素直な感謝のことばだからだと思う。ことばの力は人を斬りつけもする。しかし、僕はことばの可能性を信じたいし、それを授業で伝えられる教師になりたいと思う。

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2007年3月 1日 (木)

タスクを主体とした授業

かねてより英文和訳(解釈)の弊害が叫ばれてきました。それは「訳をする時間」が授業のメインになることで、十分な音読や、その他のスキルをトレーニングする時間が十分とれなくなるというものです。

別の方法もあります。同じ文を形を変えて何度も読ませる手法です。こうすることで時間あたりの英語のinput量が増大させるというものです。

私は両方必要だと考えています。基本的にトレーニングが主で、英文解釈が従ですが、レッスンによっては難易度が高い構文が出てきますので、そのときは英文解釈が主で、トレーニングを従とします。

ただ、私も含め、多くの教師の悩みは、英文解釈以外の英語訓練法を十分知らない点にあります。

そこで、ここでは、わずかではありますが、トレーニング(何度も読ませる方式)主体の指導の流れを紹介します。

1)英語定義文を読んで本文中にでてくる新出語に○をつけさせる。

  In the passage below, find the words that match the following definitions.

      a) the organ inside your head that controls how you think, feel and move.
      b) to write information down or store it in a computer or on film so that
         it can be looked at in the future

  (本文)

  a)はbrain。b)はrecord。生徒は定義文の意味を理解し、brain、recordという単語を本文から探し出さねばなりません。難易度は高いでしょうが、ある程度の語い力をつけさせているため推測が可能です。またペアワークにしています。うちの生徒ではこれは無理という場合は、一段階負荷を減らし、定義文に先立ち単語を書いてあげた上で推測活動をペアでさせます。

(例)brain : the organ inside your head that controls how you think, feel and move.  もちろん、organは生徒にとっての既習語です。  未知語が定義文に入るのは極力さけます。  やむを得ない場合、アスタリスクをつけ日本語訳を示します。

  (例) * organ 器官

      定義文と本文はA4のシートの上下に配置します。

2)Questionの答えの部分に線をひく。

  1. In the past what did scientists think about the sleeping brain ?
          .............

      答えに相当する部分をスキャンニングで探させる形式のタスクです。
  必ず本文に線を引かせます。ペアワークです。ここでも質問の数だけ
  本文を読むことになりますから単位時間あたりのinput量増をもくろんで
  います。このあと生徒を指名し、答えの文とおおよその意味を言わせます。

3)構文をとらせる

      次に構文をとらせます。名詞句(節)、形容詞句(節)、副詞句(節)を
  それぞれカッコでくくらせます。名詞のカタマリは [    ], 形容詞のカタマリ
  は(  )、副詞のカタマリは<  >ときめてあります。

  First Round

      

名詞の働きをする節、準動詞の句をみつけだし[      ]でくくりなさい。
  第一段落は3つ  第二段落は1つ   第三段落は2つとする。

  (本文 )

  Second Round

      形容詞の働きをする節をみつけだし(   )でくくりなさい。
  本文から一つのみとする。

  Third Round

  副詞の働きをする節をみつけだし<  >でくくりなさい。
  本文から一つのみとする。

  当然今までに句、節の指導は4月当初からレッスンの中に練り込んでありま
  す。逆に言えば1年の後半でこういうことが自然とできるように計画して
  おく必要があります。

 このあと、内容に関してテープを流しながら簡単な英問英問をし、音読訓練に
 うつります。音読にも様々なタスクがありますが、以前のエントリーをみていた
 だければと思います。

 このレッスンは構文的に難しいものが少なく、文法で既習のものが多いため
 こういう授業形態にできます。構文が難しいものが多いレッスンは英文解釈
 を主にしています。(ただし訓練の時間がなくなるので全文訳はせずポイント
 の文のみ)

 英文解釈とトレーニングの割合を決定するのが教師のしごとかもしれません。

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