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2006年11月26日 (日)

スラッシュリーディング4

スラッシュリーディングは形容詞句,副詞句,名詞句,(節)の指導とからめてするべきであると スラッシュリーディング2で述べた。理由は生徒が最も混乱するところであるからだ。この混乱をさけるために,形容詞句,副詞句,名詞句と言った考えを導入するところから1年の授業は始める。

(発問)in my pocket これはどういう意味?
(生徒)「ポケットの中の」です。 以後数人くり返し。
(説明)はずれ。「どれでもない」がこたえです。
    だって「ポケットの中の」かもしれないし「中に」かもしれない。
    このままでは訳は特定されません。
(発問)ではこれは?
    I have a candy / in my pocket.
(生徒)「ポケットの中に」です。
(発問)ではどうやって,「中に」という意味に決定できた?
(生徒)I have a candyと書いてあるから。
(説明)その通り。「前の部分が訳せていて初めて次の語句の意味が決まる」んだ
    「私はキャンディを持っている」だから自然に「ポケットの中に」に
    なるよね。絶対に「ポケットの中の」にはならない。
(発問)じゃさ,in my pocket「ポケットの中に」はどこにかかっている?
(生徒)持っている。
(説明)そうだね。動詞を説明しているね。
(指示)やじるしをin my pocketからhave まで伸ばして書こう。
(説明)これからこういう動詞を説明する語句を副詞句ということにするよ。

(発問)じゃこのin my pocketはなんて訳す?
         The coin / in my pocket / is very old.
(生徒)ポケットの中の。
(発問)なぜそう訳せる?
(生徒)the coinがあるから。
(説明)そうだね。「コイン」とあって,それを説明したいんだよね。
    だから「ポケットの中の」という訳になる。
    名詞を説明する語句をこれから形容詞句ということにするよ。

     ここまでが基本的な説明
(発問)じゃ to study Englishはどういう意味?
(生徒)英語を学ぶために。
(説明)ほんと?ブー。意味は決められないが答え。
    だって,学ぶことかもしれないし,学ぶためのかもしれないよね。
             Iwent to America / to study Englishならどう?
(生徒)英語を学ぶために。
(説明)そう。なぜそういう訳に決定できる?
(生徒)私はアメリカに行っただから。
(発問)そう。前の部分の意味が決まると,to study Englishの意味が初めて決まる
    英語を学ぶためにでいいね。これはどこにかかる?
(生徒)アメリカへ行ったです。
(発問)ちょっと待った,「アメリカへ」にかかるの?「行った」にかかるの?

      →この問いかけはものすごく重要。生徒はこのレベルでつまづく。

(生徒)「行った」にかかります。
(発問)じゃ動詞にかかっているよね。そういう言葉をなんて言った?
(生徒)副詞句です。

       応用編2
(発問)playing soccer はどう訳す?もうひっかかるなよ。
(生徒)訳せないが答えです。
(説明)その通り。前の部分が訳せていないと,役割が決まらないんだったよな。
(発問)じゃ,The boy / playing soccer / in the school ground / is Yoshio.なら?
(生徒)少年。だからどんな少年か説明するから,「サッカーをしている」です。
(発問)そう。じゃ,I like /playing soccer.なら?
(生徒)私は好きだ なので,自動的に,サッカーをすること になります。
(説明)そうだね。「〜すること」というのは名詞の仲間だ。こういう2語以上
    で名詞の働きをするものを名詞句と呼ぶよ。

  以上私の高校1年最初の授業の一部を再現してみた。わたしは授業は「説明,発問,指示(練習)」に分解して考えることにしているので,見にくいと思うが,上記のように表記した。この考え方に関してはまた次回。

  このようなやりとりで前から意味を取っていく重要性に生徒は気づく。そして,スラッシュリーディングをする本当の意味にも気づく。前の部分の意味がとれてはじめて次の語句の役割や意味が決まっていくのである。後ろから訳せと言われている中学生が本当に多いので,「洗脳」のための時間を設ける必要がある。しかし,このレベルの授業なら,本来,中学でもできるのにとつくづく思う。私は,福島県のいわき市にいるが,今後,中学の先生と連携できればと思う。最後に授業で使ったワークシートをアップしておく。


「_h18_.doc」をダウンロード


なお現在,生徒と,名詞句は[     ]  形容詞句は(     )   副詞句は< >で表すと取り決めしてある。節も同様である。

記号を書いている余裕がない場合,生徒がノートにとるとき,また,私が板書する場合はかならず補助の(  )を書かせるようにしている。修飾関係をはっきりさせるためである。

例 I live      / in Fukushima.  
  私は住んでいる   福島に
            (住んでいる)

  People  / in Fukushima  / are very kind  /  to others. 
       人々は  福島の   とても親切だ  他者に対して
         (人々は)          (親切だ)

 

 最後にもう一つ,高校で学ぶ英文は必ずしもシンプルな構造をもっているものとは限らない。そんな場合は返り読みも当然認めているし,私自身もしていることは付け加えて置く。

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