語い指導(2)
私の実践を少し。
前回書いた,Evaluation,とSearchを使った,「英語定義・説明を読み,単語の意味を推測しよう」という活動です。
ワークシートに
- New wordsを書き,同時に定義か説明を英語で書きます。
例 tripod: It is a tool. You can use it when you take pictures.
It has thee legs. 推理した意味( )
- 生徒は説明文を読み,それが何か推理します。
- ペアワークでやらせると気づきが生まれよいようです。
- あたっているか辞書を引かせ確認させます。
この活動の理論的背景は,いいかえは重要なコミュニケーション上のストラテジーであり,単語の推測活動が語いの深い処理を行わせる点にあります。私(エンゾ)は,電子辞書で「ロングマン」を使用しています。2000語の基本語で簡潔に語いの説明をしているからです。
英語で語いの説明をするにはいくつかやり方があります。
やり方1)説明型 Snow: It's white. It' cold. In winter you see it.
やり方2)反意語型 huge: the opposite word of "small"
やり方3)If型 trouble: If you are in trouble, you need help.
やり方4)文脈型 The hospital is so huge that I often get lost.
*get lostは既習語であること。
などです。「定義なんかすぐにぱっと思いつかないよ」という方は,電子辞書でロングマンが入ったものを使うとか,Who am I? , What is it?などの「英語定義→単語当て」活動をしてみると,案外慣れてくるモノです。
しかし,これだけで単語が定着するわけではないと私は思います。
音声の練習とスピードが重要です。長崎玄弥先生によると,1秒以内に意味がいえない単語は死んでいるそうです。よく私は生徒に「おまえの単語は死んでいる」と言っています(笑)そのため,授業でのスピードをともなった単語指導と音声指導は重要です。(フラッシュカードは使えるアイテムなのです。これに関してものちほど)
また岡田先生の実践ですが,多読用の読み物で,Self-generated uptake testというものをやっているそうです。これは,生徒が自分で推測したり,辞書で引いた単語を自分で20個選ばせてするテストだそうです。
解答 解答
1 disability ( ) ( )
2 wheelchair ( ) ( )
テストは名前を書かせいったん回収。
1週間後テスト。解答は右側の欄に書かせる。
採点は右側の解答欄だけ切り離して採点して返す。
3週間後にもう一度テスト。今度は左側の欄に書かせる。
なぜ3週間か。実は3週間が長期記憶に入ったかどうかの目安
の期間だからだそうです。
また,教科書のコピーを渡し,自分で覚えた単語を消させていくという方法もあります。1回目のコーラスのあと,3分個人音読。覚えた単語を5語消す。2回目のコーラスリーディングのあと,3分個人音読。また5個消させる。3回目のコーラス,個人音読。また5個消させる。
教科書の英文をプリントに赤ペンで書かせ,赤の暗記シートで隠しながら覚えさせるという手もあります。工夫次第で教科書の単語を覚えさせることができそうです。
次に,単語帳を使った,受験で有名な学校の昔からのメソッドというものもあります。
どうしても単語集を使わせる必要があるのなら,CD付きのものがいいそうです。発音記号をよめない生徒が多いからです。単語の学習は音がわからないと「覚えられません」。そして,単語帳とは別にプリントにして,100個単位にしてのせてしまうといいそうです。一度に大量に見渡せる方が効率がいいからです。次に,1度に大量に覚え(すぐ忘れてもよい),それを数回くりかえした方が定着しやすいということが経験上わかっています。単語は出会った「回数」が多いほど長期記憶に変わるそうです。1回の学習はなるべく大量に,短時間に行い,その変わり全体を何度もくり返し覚える機会を作り出す。単語はできれば,他の語句とセット(コロケーション)にした方がいい。思い出すきっかけになります。
さらに紹介すると,池田和広さんの本「英単語こうすれば速く覚えられる」では,日本語文脈うめこみ型のメソッドを紹介しています。例)ニュートンは,physicsのfoundationを築いた。
まずこのような英語が埋め込まれた日本文をよみ,読み手は語いの推測をします。(Evaluation) わからなければ,単語リストに意味が書いてあるのでそれを見ます。(Search). 確認したら,もう一度,英語埋め込み日本文に戻ります。つぎに,文脈をつかわない,単語をリスト化したものを使い,覚えたかチェックをします。さらにテープをつかい,短時間に大量の単語の意味のチェックをします。テープには単語のみ,1秒間に2回ぐらいのはやいスピードで吹き込まれています。1秒間に1単語なので,1分なら60個の単語のチェックができます。10分で600語のチェックが可能です。一度に大量の練習ができるので,短期間に何度もくり返し,単語に出会えます。しかも,音の確認が簡単にできる。単語の意味がいえなければ,文脈うめこみ学習に戻る。それでも思い出せなければまた単語の意味をチェックする。かなり合理的である。これは通訳者が単語の語彙数をふやすトレーニングに近い。またテープを聴いて単語の意味を考える変わりに,イメージを思い浮かべられればなおよいと思います。難点はこのような本は限られていること。このような日本語文に英語を埋め込んだ教材は他には晴山洋一氏の単語の本があります。
まとめます。
1)単語の学習は1度に大量にして,回数をくり返すと良い。
2)音声がわからない単語は覚えられない。CDを使うこと。
3)文脈学習とリスト学習を交互に行うとよい。
4)7回以上くり返す。
5)3週間たって覚えていれば長期記憶に入った証拠
6)授業ではフラッシュカードなどを使い,高速に意味,発音を 言わせること(1秒以内で言えない単語は死んでいる)
7)おぼえたい単語を生徒に自己選択させるとよい。
最近のコメント